マナーうんちく話516≪袖触れ合うも多生の縁≫
「春に三日の晴れ無し」といわれますが不純な天気が続いています。
ご自愛ください。
ところで暦の上では只今「桃始笑」(ももはじめてさく)頃です。
桃は昔から邪気を払う力がある大変縁起の良い花として重宝されていますが、一本の枝に沢山の花を咲かせるので、子宝にも恵まれると信じられていたようです。
そしてとても美しい花を咲かせます。
ちなみに先人は花が咲くことを「笑う」と表現しています。
百花繚乱の春は「山笑う頃」と言いますね。
今回の人づきあいのポイントは桃に例えたいと思います。
《桃李ものいわざれども 下おのずからみちを成す》という有名な言葉があります。
桃やスモモは何も言いませんが、その美しい花に魅せられて多くの人が集まり、自然に道ができるという意味です。
つまり人徳のある人、人望の厚い人は、弁舌を用いなくても人がやってくるという例えで、人付き合いの上では最も効果的だと考えます。
魅力的な人になるための自分磨きが大切だということです。
初めて会った時に、相手から「この人とは今後とも仲良くしたいな」と思っていただくための要素はいろいろあります。参考にしてください。
〇相手の話を真剣に聞き、それを理解し、尊重すること。
〇清潔感が漂い、態度、表情が明るく、総じて健康的な雰囲気を有していること。
〇褒め上手。
〇笑顔が素敵。
〇何事にも前向き。
〇この人と仲良くなれば、自分の人生が豊かになると思われたとき。
以上のように人間的な魅力を相手に感じてもらうことが大切です。
そのためには自分の魅力アップを心がけて下さい。
見返りを求めず、相手と会っているときに、ユーモアのある会話で相手を楽しませてあげるとか、相手にとって有益な情報を提供してあげると、相手は「この人とまた会ってみたい」と思われるはずです。
逆に「自分にとって役に立つから」という理由で付き合うと、そのことが前に出てしまい、相手から見て何ら魅力は感じられなくなります。
営業の仕事でもそうだと思います。
実力のあるセールスマンは最初から商品説明ばかりしないでしょう。
相手の話をしっかり聞き、相手の気持ちを確かめ、相手が本当に求めるものは何かを上手に把握する努力を大切にしてください。
今回の内容を一言でまとめると「人柄」が大切だということです。