マナーうんちく話498≪うかつ謝り≫
いつの世も人は人に関心を持ちます。
1人では生きていけないからでしょうか・・・。
前回「中高年の孤独」に触れましたが、近年特に家庭や、地域や、職場での人間関係が希薄になった気がしてなりません。
今の日本は平和で、物質的にも大変豊かで、しかも世界屈指の長寿国になったから、以前のように暖かい人間関係が不要になったからでしょうか?
恐らく逆でしょう。
むしろ人から優しく接してほしい。
人から認めて欲しい。
人から関心を持って欲しい。
人から愛して欲しいと願っている人の方がはるかに多いと思います。
人間としてごく当たり前の感情だと思います。
しかし、人から認めて欲しいと思えば、まず相手を認めることが大切です。
人から優しく接してほしいなら、先ずは自分から優しくすることが大切です。
昔の人は、物は貧しくとも互いに支えあい、助け合って生きてきました。
家庭や隣近所の人とも仲良く暮らし、共に泣いたり、笑ったりして生活しました。
子どもがいたずらをすると、大人は自分の子どものように大きな声で叱りました。
子どもの様子がおかしかったら、心配して家に連絡しました。
だから「親はなくても子は育つ」といわれました。
近所の人が重篤な病気になれば、近所の皆で氏神様に参拝しました。
このように皆で支える地域社会のつながりがありました。
いま私たちは物質的には世界に誇る豊かな国になりましたが、共に支えあう関係性を希薄にしたかもしれませんね。
だから物の豊かさより、心の豊かさを求める人が増えてきたのでしょう。
再度「向こう3軒両隣」の関係性を取り戻したいものです。
個人情報保護法に守られて、自分をガードするのも大切かもしれませんが、素直な心で、周囲の人とより良い人間関係が築けてこそ、本当にハッピーを感じることができるのではないでしょうか。
ちなみに「素直な心」とは、こだわりや先入観を捨て、感じたまま、見たままを受け入れることだと思います。
そして素直な心になれば、多くの不満が消え、心が豊かになるでしょう。
物事の本質が見えてくるでしょう。
先ずは相手に関心を抱き、理解し、尊重すれば相手は心を開くでしょう。
そうなれば自然に心が通い合い、豊かな人間関係へと発展します。
一年で最も日が長く、太陽のエネルギーが満ち溢れているときです。
こんな時こそ、一生懸命人と話をし、人の話を聞き、解りあってください。