マナーうんちく話604≪武士は食わねど高楊枝≫
前回は言語コミュニケーションに触れましたが、ここでは表情、視線、聞き方等の「非言語的コミュニケーション」に触れておきます。
●笑顔
笑顔はたとえそれが作り笑いであっても肉体的にも精神的にもいいことは誰しも知っているところです。
ただし「知っていることと実行できること」は違います。
このことをしっかり心得てくださいね。
人を癒す効果が笑顔にはあるわけですが、それはよくわかっているけど、職場の人間関係や多くのストレスで素敵な笑顔を発揮できない人もいます。
笑顔があるところには人が集まってきます。
ということはいろいろなコミュニケーションが生まれハッピーの目が芽吹きます。
笑顔があれば信頼関係も生まれるでしょう。
いろいろな交渉事を進めるにも有利に働くでしょう。
悩める人や不安を抱えている人への太陽にもなれるし、解毒剤になるかもしれませんね。
●相手の話を上手に聴くということ
聴くということは相手が発する言葉を聞き入れ、それを理解して尊重する意味があります。
しかし相手の言い分を理解してそれを尊重するということは、実際のところ非常に難しいことです。
単に理屈を理解するだけでなく、総合的な人間力が要求されます。
辛いことも悲しいこともたくさん経験していただくことも必要でしょう。
終活を行う年代になれば、これができるようになります。
だから大いに聞く力を発揮してください。
ポイントは相手が話しているときにはただ聴いてください。
相手の体の動きや感情にも注意してくださいね。
相手は自分が言っていることを真剣に聞いてもらうということで、安ど感が得られます。
だから次はこちらの言い分を聞いてもらえるでしょう。
具体的には、視線を交わすことと、聞くときの姿勢を保ちつつ、快適な距離を取ることをお勧めします。
できれば優しくふるまってください。
さらに相手の言い分を支持するような相槌があればなおいいでしょう。
たとえば「なるほど」「わかりました」「すごいですね」など。
また、相手が一生懸命伝えようとしていること、聞いてほしいと思っていることを積極的に理解しようとする前向きの気持ちも大事にしてください。
くれぐれも「話し上手の聞き下手」にならないでくださいね。