マナーうんちく話342≪マナー美人⑨「旅館のマナー」≫
「ドッグイヤー」「マウスイヤー」という言葉が産まれて久しくなりましたが、相変わらず社会情勢は大きな波にのまれています。
特に若者にとっての「就職活動」や「結婚活動」、そしてその後の「保育活動」の在り方は大きく変わっています。
以前はこれほどエネルギーを注がなくても、普通に暮らしていたら就職もできたし、結婚もできました。
そして結婚して子供が出来たら、保育園にも幼稚園にもスムーズに入いることが出来ました。
では就職も結婚も、なぜこれほど難しくなったのでしょうか?
わざわざ「就職活動」「結婚活動」と付けた理由は、そのための活動を余儀なくさせられるからでしょう。
就職活動はその時の景気に大きく左右されます。
ここ数年は景気も良く企業からの求人は大幅に増加し、学生にとってはまさに追い風です。氷河期と言われた時代に比べると非常に好転しています。
しかし昔に比べると労働環境が大きく変化しました。
長時間労働が大きな問題になり、過労死や過労自殺という言葉も産まれました。
加えて非正規社員の割合が非常に増えてきました。
非正規社員は正規社員に比べると待遇も悪く、未来への生活設計も容易ではありません。
バブル崩壊と共に価格競争が激しくなり、人件費が縮小されたことも大きな要因でしょう。さらに外資系の企業が増え、利潤追求が優先される風潮が高まったこともあるでしょう。また「ブラック企業」という言葉に象徴されるように、無理な労働を強いられる会社もあります。
生活の基盤になる職場が安定しない人が増えてきたことは確かなようです。
そして、これが結婚に与える影響は大きいでしょう。
結婚願望はあっても「幸せな結婚」が遠のいているということです。
「働き方」が結婚に大きな影響を与えているということですね。
だから50歳時点で一度も結婚したことが無い割合、つまり「生涯未婚率」は相変わらず右上がりです。
ライフスタイルや価値観の変化で、自分の意思で結婚しない人生を描く人も増えたせいもあるでしょうが、18歳から34歳までの未婚者で「いずれは結婚したいと願う人」は、男性は86%、女性は89%です。
つまり長い人生の中で結婚を視野に入れる人は多いにもかかわらず、それが叶わない人が多いということですね。
そんな環境で有れば誰しも、「より良い条件」を求めて活動をしなければならなくなります。
働き方の改善は個人の力では無理があるので、国が力を入れ「働き方改革」がクローズアップしていますが、これで果たして「幸せ婚」に至るのか?
「幸福度」がアップするのか?
私は大いに疑問です。
いずれにしても「就活」にも「婚活」にも、素敵なマナーはつきものだということです。