マナーうんちく話544≪薔薇で攻めるか、それとも恋文か?≫
花冷えになりましたが百花繚乱の中、春を謳歌する楽しいイベントの目白押しの絶好の季節をむかえております。
そして新たな出会いを歓迎する楽しいシーンが、あちらこちらで展開されている時期でもあります。
33年間ホテルで接客の仕事に携わり、フレンチレストラン、バンケット、ブライダルの部門におけるマネージャを経験し、数えきれない位の多くの人とのご縁を頂きました。
加えて様々な分野において一流と呼ばれる素敵な人や、魅力あふれる方を眼のあたりにしてきたわけですが、その人がそこにいるだけで場が和み、華やぐ時が多々あります。
またパーティー会場などでもキラキラ輝く人がいます。
逆にその人がそこにいるだけで、人が寄りつかない場合もあります。
大勢の中でくすんでしまう人もいます。
その差はどこにあるのでしょうか?
素敵に輝く人は必ずしもブランドで着飾っているわけではありません。
豪華な宝石や時計などを身につけているわけでもありません。
キラキラ輝く理由は、ひとえに、その場に相応しい立ち居振る舞いや言葉遣いにあると思います。
加えて、どことなく品性が漂い、謙虚で、個を主張するより、他者への配慮が出来る人です。
つまり大勢の中で良い意味で目立つ人は、内面からほとばしる人間性にあるといってもいいと思います。
ほんのちょっとした心遣いでその人の魅力は格段に違ってくるから不思議です。
面接試験にしても、婚活にしても、華やかなパーティー会場においても、普段し慣れてないことを、急にしようとしてもしょせん無理な話しです。
例えば美しい姿勢、立ち居振る舞い、言葉遣い、笑顔のような表情、さらに態度など等・・・。
会食会などで有れば箸使いやフォークナイフの扱いもしかりです。
「話し上手は聴き上手」もそうです。
夫婦生活、家族生活、仕事、地域活動など日常生活の積み重ねがたいせつだということです。
さらにキラキラした輝きは持って生まれたものでも、日常生活の中で自然に身につくものではありません。
常に身だしなみ、挨拶、表情、態度、言葉遣いなどを意識しておく努力が必要です。
もともと日本には「思いやりの心」を根源とする素晴らしい礼儀作法が存在するお国柄です。
平和な国だからこそ芽生えた、世界に誇る文化だと思います。
自分への配慮ももちろん大切ですが、他者への配慮を大切にして下さい。
まだあります。
日本は遠い昔から「和を持って貴しとなす」国でもあります。
ちなみに「和」とは主体制を堅持しつつも他者と調和することです。
如何に便利で豊かになっても人との関わりは避けて通れません。
だったら、たまには「自分がどうしたいか?」よりも「相手がどう思うか?」「どう感じるか?」を意識することが大切だと思うわけです。