マナーうんちく話1435《苦労は買ってでもさせよ》

平松幹夫

平松幹夫

テーマ:日常生活におけるマナー

あちこちで首長選挙があるようですが、最近のマニフェストには決まって「子育て」が掲載されます。

いつの時代にも教育や子育ては大きな論戦になりますが、これといった特効薬はないように思いますが如何でしょうか。

昔に比べると豊かになったお陰で学校教育もかなり普及しました。
それに比例して知識が増えることは大変結構なことですが、反面昔の言葉が消えてなくなることが多々あります。

「若い時の苦労は買ってもせよ」もしかりでしょう。

物が豊かになり便利になったせいでしょうか・・・。
今の家庭も学校も子どもを可愛がりすぎる傾向があると思うのですが・・・。
さらに職場も。

例えば食べ物もやわらかくて美味しい物を与えます。
子どもが好きだからと言えば頷けますが、苦みや渋みを経験することはあまりありません。これでは味覚が正常に発達しないでしょう。

トイレにせよそうでしょう。
学校のトイレが様式スタイルに大きく変化しています。
冷暖房完備の教室もそうでしょう。

遊びもしかりです。
外で遊ばなくなっていますね。
これでは体力がつかないでしょう。

試験の苦労も最小限にしたいから中高一貫校を希望する。
一度くらい試験に失敗して苦労を味わった方が、人間が逞しくなると思うのですが・・・。

では新社会人はどうでしょうか。
溢れる希望と共にスタートしても、必ずしも希望する職場や部署に配置されるとは限りません。
そこで腐ってしまっては、成長はないでしょう。
3年以内に職場を去る新入社員が多すぎる気がしてなりません。
「人間到る処青山あり」です。

人間の住む世界は非常に広く、死に場所はいくらでもあるのだから、たとえ当初の目的とは異なる方向にすすんでも、大望を成し遂げるためには一生懸命頑張ることが大切だと説いた言葉です。

失敗を恐れて後ずさりするのも感心しません。
失敗という経験は人を強くすることは確かでしょう。
また失敗を経験すれば賢くなります。
そして謙虚にして思いやりの心が身につくでしょう。

つまり、順風満帆の生活からは学べないことが失敗や苦労を経験することで学べます。
だから、なるべく若いうちに多くの苦労を経験する事をお勧めします。
お金の苦労や、人間関係の苦労や、仕事の失敗などの苦労は大切です。

「若い時の苦労は買ってでもせよ」と説いた先人は実に素晴らしいと思います。

最近つくづく感じることは、最近の若者は、頭は良いけどストレスに対する抗体があまりにも少ないということです。
愛情過多もほどほどがいいですね。

少子化が進行し、人手不足が続く中、子どもや新入社員を可愛がるのは当然ですが、自己本位になってはいけないと思うわけです。

甘やかす。
それを自制するには精神力だとおもいます。

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平松幹夫
専門家

平松幹夫(マナー講師)

人づくり・まちづくり・未来づくりプロジェクト ハッピーライフ創造塾

「マルチマナー講師」と「生きがいづくりのプロ」という二本柱の講演で大活躍。「心の豊かさ」を理念に、実践に即応した講演・講座・コラムを通じ、感動・感激・喜びを提供。豊かでハッピーな人生に好転させます。

平松幹夫プロは山陽新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

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