マナーうんちく話1369《幸運を呼ぶ「運盛り」のお勧め》

平松幹夫

平松幹夫

テーマ:日常生活におけるマナー

国土の7割以上を山で覆われている日本では、四季折々の山の様子を人に例えて非常におおらかな表現をしています。

春は若葉が芽吹き、花がほころぶ季節ですから「山笑う頃」です。
昔の人は花が咲くことを「笑う」といったようですね。

夏は山の木々の葉がしっかり水を含むので「山滴る頃」、秋は木々の葉が赤や黄色に色づき、まるでお化粧しているようになるので「山装う頃」、そして冬は木枯らしに吹かれ木々の葉が舞い散りまるで、山全体が眠っているようになるから「山眠る頃」ということになります。

一方中国では季節を色で表現しています。
春は青です。
青い春、つまり「青春」ということばはここからきているようです。

夏は赤、秋は白です。
北原白秋の「白秋」はここからつけられたとか・・・。

では冬は何色だと思いますか?
日本では雪のイメージで白になりそうですが、実は「黒」だそうです。
曇天の様子を表現しているのでしょうか。

実りの秋、収穫の秋、芸術の秋、スポーツの秋等、秋は何かと前向きなフレーズが目立ちますが、木枯らしが吹き荒れる冬は眠りの季節になります。

動物は冬眠し、自然界もゆっくり休憩タイムに入るわけですね。
こうする事により自然界が清められ、また新たな季節を迎えるわけですね。

人間でも「寝る子は育つ」といわれますが、自然界においても同じことが言えそうです。
木々の葉も、葉を落とすことにより、来春の芽吹きに備えます。

ところでコラムうんちく話「1365」で幸運を呼ぶために部屋に花を飾ることをお勧めしましたが、冬は冬のパワーを充分蓄えるために「南天」をお勧めします。
「難を転じ福となす」花です。

さらに「運盛り」も是非お試しください。
「ん」のつく野菜や果物の盛り合わせです。

たとえば人参、金柑、蓮根、銀杏等は簡単に手に入ります。
さらにこれらにカボチャ(南京)が加わればなおいいです。

カボチャは夏野菜ですが保存性が非常に高いので今の時期まで十分持ちます。
我が家にも夏に収穫したカボチャがまだ残っていますが、冬至には頂く予定です。

ちなみに、なぜカボチャがいいかと言えば、カボチャは野菜でも「蔓物」になります。
蔓物は「来年に運を繋ぐ」意味が込められています。
以上をお盆などに盛り合わせて、飾り棚や床の間などに飾ればいいでしょう。

私は地元で「バラ色未来創造大学」を主催しており、そこからマナーや生きがい創り等多彩な講座を発信していますが、季節毎に「秋の七草」や「菜果盛り」などで受講生の皆様をお持て成ししています。

このようなちょっとしたことが、人々の心を潤わせ、元気を与えることになります。

幸運は自然に運の方からはやってきません。
運を呼ぶにはそれなりの努力が必要でしょう。

今年も色々頑張ったが、この「元気を来年にもつなげていく」といった心構えで「運盛り」をされてはいかがでしょうか。御店にもお勧めです。

いわゆる運のいい人になるには季節の流れに素直に従い、四季折々のしきたりなどを豊かな感性で受け入れることが大切だと思います。

先人の知恵は素晴らしいです。

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平松幹夫
専門家

平松幹夫(マナー講師)

人づくり・まちづくり・未来づくりプロジェクト ハッピーライフ創造塾

「マルチマナー講師」と「生きがいづくりのプロ」という二本柱の講演で大活躍。「心の豊かさ」を理念に、実践に即応した講演・講座・コラムを通じ、感動・感激・喜びを提供。豊かでハッピーな人生に好転させます。

平松幹夫プロは山陽新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

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