マナーうんちく話535≪五風十雨≫
《我が春も 上々吉よ 梅の花》(一茶)
おすこやかに平成28年の新春をお迎えのことと存じます。
昨年は「マナーうんちく話」にお付き合いいただき、誠にありがとうございました。
今年も何卒よろしくお願い申し上げます。
一般的には新年の挨拶を「年頭の挨拶」「年始の挨拶」と言い、「明けましておめでとうございます」「迎春」「賀正」「謹賀新年」等があげられますが、冒頭の句は新年に相応しい俳句です。
今から200年ほど前の小林一茶作です。
お目出度い新年が来た。
目出度さは、吉よりも上とは言えないが、自分の力量からすればこれ位で十分と言う意味でしょうか・・・。
似たような句に《めでたさも 中位なり おらが春》があります。
いずれも、「中くらいを良し」とする謙虚な生き方ですが、感じ方は人それぞれだと思います。
中くらいで十分満足できる人もいれば、大吉でないと納得できない人もいます。
置かれている状況、年齢、価値観等により違って当然でしょう。
「一年の計は元旦にあり」と言われます。
年頭に当たり、色々と計画を立てるのもいいですが、先ずは「己を知る」ことが大切であると思います。
《マナーうんちく話》をお届けして6年目に至りました。
お陰を持ちまして回数だけは増しましたが、内容の上達は感じられません。
自分の力量だと諦めております。
しかし、多くの方に素晴らしいご縁を頂いていることは確かですので、力の限り、今年も続けて参りたいと思っております。
よろしくお付き合いください。
皆様にとりまして本年が幸多き年でありますようお祈り申し上げます。
そして、多くの皆様方と素敵なご猿(えん)がひろがりますように・・・。