マナーうんちく話1111《これくらいは知っておきたい「冬至」のうんちく》

平松幹夫

平松幹夫

テーマ:歳時記のマナー

スーパーの店先でカボチャが目立つようになると「冬至」を思い浮かべる人も多いと思います。

冬至は二十四節気の一つで、年により多少異なりますが平成27年(2015年)は12月22日(火)です。

寒くなってきましたが、冬至は冬に至ると表現されているように、これから本格的な寒さになりますよ!と言う意味です。

最近ではハロウィーンのイベントが非常に盛大になったせいで、「カボチャ=ハロウィーン」になった感がありますが、カボチャを食べる風習は日本古来より続いている伝統行事ですから、再度触れておきます。

今回は色々なシーンで「つい話したくなるような内容」で、3回に渡りお届けしますので、是非お付き合いください。

【冬至と二十四節気】

二十四節気とは一年を太陽の動きに合わせて、24等分して、季節を表す名称を付けたもので、特に大切な中期である「夏至・冬至」の二至と、「春分・秋分」の二分がありこれを「二至二分」といいます。
さらに「立春・立夏・立秋・立冬」の4立(しりゅう)があります。

そして冬至とは、冬の季節を表す言葉で、太陽が最も低い日です。
太陽が低いということは、昼が短く夜が長い日と言うことになります。

一年で最も昼が短くて夜が長い日と言うことは、最悪の状況だということで、その厄を祓うために、無病息災を祈願する行事がとりおこなわれるわけです。

【冬至と柚子湯】

今のように照明や暖房が発達していない時代は、私たちが想像する以上に、暗くて寒い時間は恐ろしい時間であったと思われます。

だから厄を払うわけですが、そのためには身を清める必要があります。
今のように簡単にシャワーを浴び、風呂に入れる時代ではありません。

身を清めるために柚子湯にあえて浸かるわけです。
ちなみに柚子は今が旬で、香りが非常に強いので、その強い香りは邪気を払う効果があると信じられていたようです。

さらに、「桃栗3年柿8年」といわれますが、柚子は種をまいて実をつけるまで20年近くかかると言われています。

「桃栗3年、柿8年、梅はスイスイ13年、柚子の大馬鹿18年、林檎はニコニコ25年・・・」と綴られています。

柚子が実をつけるまで長い月日を要するので、「苦労が実りますように」と言うことで、柚子湯に浸かるという説があります。

さらに「柚子=融通」に通じるので、柚子湯に浸かって融通のきく人になろうとする意図もあります。

【「ん」の付くものを食べるといい日です】

冬至の日には「ん」の付くものを食べると、幸運を呼び込む言い伝えがあります。
例えば、かぼちゃ(なんきん)、にんじん、ぎんなん、れんこん、こんにゃく、うどんなどなど・・・。

【冬至と「一陽来複」】

「悪いことの次にはいいことが起こる」という意味です。
夜が最も短い最悪の日が冬至ですが、それが過ぎれば日毎に夜が短く昼が長くなります。

冬の次には春が待っているということです。
「どんな時も希望を捨てないで下さいよ」と言う教えですね。

次回に続きます。

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平松幹夫
専門家

平松幹夫(マナー講師)

人づくり・まちづくり・未来づくりプロジェクト ハッピーライフ創造塾

「マルチマナー講師」と「生きがいづくりのプロ」という二本柱の講演で大活躍。「心の豊かさ」を理念に、実践に即応した講演・講座・コラムを通じ、感動・感激・喜びを提供。豊かでハッピーな人生に好転させます。

平松幹夫プロは山陽新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

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