マナーうんちく話501≪三つ心・六つ躾・九つ言葉・・・。≫
植物は季節にとても敏感です。
「わらび」がそろそろ収穫できる頃になりました。
穂先が鮮やかな緑の大変魅力的な春の山菜「たらのめ」も楽しみです。
また、自生の「三つ葉」も、この時期ならではの美味です。
ユネスコの無形文化遺産に登録された和食の魅力の一つに、季節を彩る食材の豊富さがありますが、特に春先は多彩な山菜の独特な味が堪能できる時期です。
お母様方にも是非腕をふるって頂きたいと思います。
前回「躾」のお話しをしましたが、特にお母様方には、ファミリーのマネージャー役を担って頂きたいと思います。
料理、育児、教育等について取り仕切る役目です。
「生きることは食べること」ですから、子どもが幼いころから、色々な旬の食べ物や年中行事等に、小さい時から触れさせて下さい。
それにより子どもは食べることの大切さや、食べることの楽しさを覚えると共に、料理について関心を深めると思います。
躾は親が子供を、身も心も健康に育てることですから、躾の本質はまさにここにあるのではないでしょうか?
ところでお宅の家庭に「団らん」と言えるものがありますか?
最近、核家族化・少子化・超高齢化・絆の希薄化、さらに無縁社会等と言うキーワードが先行し、団らんと言う言葉の存在が目立たなくなった気がしてなりません。
団らんとは、家族が同じ場所に集まり、楽しくて、和やかなひと時を共に過ごすことです。
つまり家族全員が集い、充実を感じる時間です。
親も子もそれぞれ何かと多忙を極める現代にあって、団らんの時間は年々少なくなってきているようですが、この時間は親も子も非常に大切なひと時です。
そしてそこには、その家族が醸し出す独特の雰囲気が漂っているはずです。
その雰囲気を作り出す役目を背負うのがお母さんではないでしょうか。
お父さんは、外では仕事に追われ、辛い目にあっているかもしれません。
子どももしかりです。
日本の子どもは、世界中でも特に多くのストレスを抱えていると言われています。受験や人間関係などでしょう。
しかしお父さんも子どもも、外ではつらい目にあっても、「家に帰れば安らぎがある」となれば、「また頑張ろう」と言う気持ちになります。
お母さんが働いている家庭も珍しくありませんが、お母さんにとっても、家庭の暖かさは安らぎになります。
では、「家庭の暖かさはどうして作るの?」と言えば夫婦円満です。
夫婦円満とは、共に「思いやりの心」を有し、それを家庭内で上手に発揮し合うスキルです。
小手先のスキルではダメですよ。
そこには真心と本音が無ければなりません。
平たく言えば、夫婦間で嘘いつわりが無く、なんら気兼ねが無いと言うことです。夫婦に気兼ねが無かったら、子どもはのびのび育ちます。
自分の気持ちを素直に親に話すことができます。
親はそれに対して、真摯な気持ちで耳を傾けることができます。
前回「してはいけないマナー」と「しなくてはいけないマナー」のお話しをしましたが、夫婦間でこの基本的なマナーが有れば、家庭の団らんは築けると言うことです。
団らんは素敵なマナーからです。