マナーうんちく話521≪お心肥し≫
ご先祖様の次は、自分を産んで、育ててくれた両親ではないでしょうか?
ときたま、「親が嫌い!」と言う人がいますが、これは感心しません。
逆に親を認める人は、自分の存在まできちんと認めることが出来る人だと思います。
「親の愛は山より高く、海より深い」と言います。
昔からある言葉でどこの国でも同じではないでしょうか。
親は子に対してずっと寄り添ってくれます。
甘かすばかりでもなく、過保護でもなく、褒めることもあれば、叱ることもある。時には手も出ることがある。
だから子どもは人として逞しく成長できるわけですね。
そして、これに対しての見返りは期待しません。
何よりも尊いことです。
だから、「父の日」や「母の日」だけ親に感謝の気持ちを表明するのではなく、日頃から親に、感謝の言葉を投げかけることも大切です。
勿論、プレゼントもとても喜ばれます。
昔から日本には「恥ずかしい」と言う文化があります。
日本と世界の「恥」の概念は大きく異なる気がしますが、他国を参考にすべき点は多々あります。
特に日本人は昔から、他人の目を不必要に気にしたり、恥ずかしく思うことで、自分を律してきた感があります。
だから、自分の親に感謝の気持ちを表現するのは、なんとなく恥ずかしいものである!という気持ちはよくわかる気がします。
しかし、親子間、家族間の絆が年々希薄化してきている昨今です。
恥ずかしがらずの何かあれば、目を見て「ありがとう」と、感謝の気持ちを素直に表現して下さいね。
日本では「子は親の背中を見て育つ」と言い、ヨーロッパでは「雛鳥は親鳥の通りにさえずる」と言います。
親が子に対して、いつも「ありがとう」の言葉を発するようにして模範を示すことが大切です。
そうすれば、子はやがて親に対して「ありがとう」の言葉を発するようになり、親子関係はスムーズに生きます。
「ありがとう」の言葉を、家庭で親から子に伝えて行ければいいですね。
そして、ご先祖様、親、家族を大切にして、家族に感謝出来れば、職場でも地域でも友人にも応用が効き、すべてにおいて良好な人間関係を築くことができます。
先ずは一番身近な、ご先祖様、親、家族に「ありがとう」の気持ちを抱くことです。
心豊かな生活への一番の近道になります。