マナーうんちく話499≪習慣は第二の天性なり≫
岡山は1ミリ以上の降雨量の無い日が年間平均で275日です。
これは全国47県庁所在地の中でも最も多いので、岡山県は「晴れの国」岡山と言われています。
しかし今年の「晴れの国」の8月は、少し様子がおかしいですね。
日本を襲った2つの台風のせいもありますが、平年に比べ降水量が非常に多く、
日照時間が短い月になりました。
現時点で猛暑日もありません。
本来「夏は暑い」と相場が決まっています。
だからビールやウナギも良く売れるし、海水浴場も賑わうわけです。
しかし、これだけ本来の暑さが無くなれば、クーラーのお世話にならなくて済むから助かるけど、一方では宛てが外れるケースも多々あります。
夏野菜だって困ります。
また、朝夕もめっきり涼しくなってきました。
早くも、蝉の声から松虫や鈴虫の声に変わったような気がします。
古今和歌集に
《秋来ぬと 目にはさやかに 見えねども 風の音にぞ おどろかれぬる》という藤原敏行の歌があります。
昔の人は風の音で秋の到来を感じ取ることが出来たのでしょうか?
その繊細な感性には関心させらせます。
また江戸時代の俳人松尾芭蕉は
《あかあかと 日は難面も(つれなくも) 秋の風》と詠んでいます。
「日差しがきつくて残暑はまだ厳しいけれど 心寂しい秋の風が吹いて来て心細い」という意味で、秋の気配が漂い始めた様子を上手に表現しています。
忍び寄る秋の気配を、「目にはさやかに見えないが・・・」と感じているわけですね。
さらに、かつてボニージャックスやダークダックスが歌った佐藤ハチローの「小さい秋見つけた」と言う歌も日本国民に受けました。
秋に小さいも大きいも無いと思いますが、見事な表現ですね。
短歌、俳句、文部省唱歌等に秋の気配の到来が見事に表現されており、それが今なお風雪に耐え、長い間受け継がれていることはとても素晴らしいことです。
しかし、いずれにせよ、心にゆとりを持たないと、このように秋の気配を敏感に察することは難しいのではないでしょうか。
逆に、いつもイライラ、そわそわ、ピリピリしていると、ストレスも溜まるし、相手にも不快感を与えることになります。
いつも、心と時間にゆとりを持って行動することが大切です。
その「ゆとり」が相手に対する思いやりとなって現れます。
マナー美人はゆとりを持つのが上手な人です。
試しに、いつもよりやや早めに起きて、朝ごはんを丁寧に食べられてはどうでしょうか?