マナーうんちく話726《徳は才の主なり、才は徳の奴なり》

平松幹夫

平松幹夫

テーマ:日常生活におけるマナー

赤や青や黄色の色とりどりの花が咲き乱れる状態を百花繚乱と言いますが、緑のそよ風が吹き、小鳥がさえずり、花が咲き誇る日本の春は本当に美しいですね。

そして、春がそろそろ終わりに近づいてくると、山吹が黄色い花を咲かせます。
早春の花も大歓迎ですが、晩春に咲き誇る花の色も格別です。

ところで、時代劇などでよく登場する「山吹色のお菓子」をご存知でしょうか?
山吹は、古くは黄色を表す色ですが、小判や大判の金の色を山吹色と言います。
だから、山吹色はまさにお宝色なのです。

ちなみに、「山吹色のお菓子」と言えば、菓子箱の底に小判を偲ばせて、悪徳商人が、代官や家老等に贈る賄賂を思い浮かべませんか?

古今東西、賄賂の話は尽きることがありません。
人類は「お金」を発明して以来、多くの人がお金に喜び、笑い、さらに苦しんだり泣いたりしてきました。

生活していく上ではお金は絶対必要です。
誰だって沢山欲しいです。
だから、お金に関する諺はどこの国でも沢山存在します。

「悪銭身に付かず」と言われます。
つまり、賄賂やギャンブルなど、不当に得たお金は浪費するので、あっという間に無くなってしまうと言う意味です。

「あぶく銭」とも言いますが、人からもらった金や拾った金は、泡のように消えてしまうからこの名がつきました。

「悪銭身に付かず」も「あぶく銭」も、無駄遣いするから残らないと言う意味で使用されますが、一方では、一生懸命働いて、苦労して稼いだお金は大切に使うと言う意味も含んでいます。

但し、現実的には、統計が取られているわけではありませんので、あくまで推測のお話しです。

賄賂でしっかりため込んでいる人もいれば、一生懸命働いたお金でも蓄えが下手な人もいます。

国民から受けの良い政治家や、やり手と言われる実業家が思いもよらぬ原因で消え去ることがありますが、お金がもとで失脚する人も後を絶ちませんね。

立派な人と言われる人は、どんな条件が必要か?
大きく分けて二つの要素があると思います。

一つ目は「才能」です。
努力も才能のうちですから、それなりの努力や才能がなければ、厳しい現実を切り開くことは難しいものです。

しかし、努力や才能だけでは不十分です。
人柄、つまり人徳を兼ね備える必要があります。

才能があって人柄がよければ、まさに鬼に金棒です。
では、才能と人柄、どちらが大切かと言えば、考え方は人それぞれでしょうが、中国に「徳は才の主にして、才は徳の奴なり」と言う言葉があります。

徳は才能を支配する主人で、才は徳に雇われている奴隷である。だから、徳が才能よりまさっていれば幸せだが、逆だと不幸になると言う意味です。

「一生懸命やっているのにどうもうまくいかない」と感じている人は、もう一自分自身を振り返ってみるのもお勧めです。

伴侶や家族や地域や職場の身近な人と、仲良い交流が出来ているか否か?
旨く行かない理由は意外にこの辺にあるかもしれません。
素敵なマナーを惜しみなく発揮される事をお勧めします。

また、才能と人格のバランスが大切だと思います。
才能を磨き、人柄を磨き、安定した両輪になって下さい。



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平松幹夫
専門家

平松幹夫(マナー講師)

人づくり・まちづくり・未来づくりプロジェクト ハッピーライフ創造塾

「マルチマナー講師」と「生きがいづくりのプロ」という二本柱の講演で大活躍。「心の豊かさ」を理念に、実践に即応した講演・講座・コラムを通じ、感動・感激・喜びを提供。豊かでハッピーな人生に好転させます。

平松幹夫プロは山陽新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

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