マナーうんちく話499≪習慣は第二の天性なり≫
「春は嵐と共にやってくる」と言われるように、昨日は荒れた天気になりましたが、春の暖かい日差しを受け、全ての物が清らかで生き生きとする頃です。
4月5日は二十四節季の一つ「清明」です。
若葉が緑を濃くし、花が咲き乱れ、鳥がさえずり、多くの命が一番輝く季節で、幾つ歳を重ねても浮き浮き、ワクワクしてきます。
そして、この時期になると、数千キロを超えた空から「燕」がやってきます。
燕の天敵はカラスや猫やヘビですから、あえて人のいる所に巣を作るのが特徴です。糞が不衛生だからと言って嫌う人もいますが、燕が巣を作ると、そこには多くの人が集まると言われ、商いを営む人は喜びます。
また、海からは「初鰹」の便りが届きます。
「初モノを食べると寿命が延びる」と言われますが、江戸時代には高価な初鰹を、「女房を質に入れて手に入れた」と言うエピソードもあります。
今では、すっかりおなじみの食べ物ですね。
ところで、このコラムでも何度も触れましたが、中国では四季を色で表現していました。
夏は赤、秋は白、冬は黒、そして春は青です。
青い春、つまり「青春」とはここから生まれた言葉です。
全ての物がキラキラ輝き、生き生きとしている様は、人生に例えればまさに青春そのものですね。
ただし、青春とは、若くて元気な人生のある一部分だけではありません。
アメリカの詩人サムエル・ウルマンもいっているように、青春とは「心の若さ」を表す言葉ではないでしょうか?
常に希望を持って前向きに進む。
いつも心と身体を健康に保つ。
新たなスタートに当たり、目標に向けて頑張っている人も多いと思います。
そのためには、常に心と身体の健康が大切です。
そして何事にも全力を尽くしてくださいね。
岡山県が産んだ剣豪宮本武蔵は、「我事においては後悔をせず」と言う有名な言葉を残しています。
さすがに日本を代表する剣豪らしい潔い言葉ですね。
全力を尽くしてやった事なら、たとえ結果は良くなくても後悔はしない。
つまり、過ぎてしまった事をくよくよ考えて無駄に時間を過ごすより、今を大切にして、前向きに進みなさい!と諭している言葉です。
これから長い人生を歩むに当たり、色々なことが浮かんできます。
何事も「後悔をしたくない」と考えるか、宮本武蔵のように凛として「後悔しない」と考えるかでは大きく異なります。
宮本武蔵は後悔しそうな弱い心を否定し、毅然と構えましたが、凡人はそうはまいりません。
「後悔したくない」と考えればある程度慎重になりますが、それだけ選択肢は狭まります。
「後悔しない」と考えれば、リスクを伴うかもしれませんが、おおらかな気持ちで臨むことができます。
どちらをとるかは人それぞれですが、全力を尽くしてダメだったら、あきらめもつきます。
但し反省は大切です。
後悔と反省は異なります。
「後悔」は、元に戻せない過去を振り返りクヨクヨすることで、ここからは何も生まれません
「反省」は旨く行かなかった原因をきちんと把握し、それを未来に有効に生かすことです。頑張って下さい。