基礎から指南!接客・接遇マナー17≪案内と誘導の仕方≫
宣伝費もままならぬ不景気。
こんな時代に有って強い味方になってくれる人がリピーターです。
特別な宣伝をしなくても、何回も来店したり、周囲に口コミで宣伝したり、さらに同僚や部下まで連れて来てくれるお客様が「リピーター」です。
ちなみに、よく「口コミ」と言う言葉を耳にしたり口にしたりしますが、「口コミ」とは、会社や病院やマスコミなどが発信する情報ではなく、その病院や会社を利用した患者・見舞い客・消費者が、周囲の友人・知人・同僚・家族等に発信する情報です。
国際競争が激化し、新規客の獲得には多くの経費やエネルギーが必要とされる中で、何回も繰り返し来てくれるリピーターほどありがたい存在は有りません。
33年間のホテルの接客の仕事を通じ、大いに痛感しています。
従って、「リピーターを獲得する作戦」、さらには「リピーターを繋ぎとめておく作戦」も大切です。
それでは、リピーターを獲得するには、何が大切か?と言えば、「不動の理念」と、それに裏打ちされた「サービス体制の確立」だと思います。
目先のことに不必要にとらわれることなく、ある程度、長期的な視野でのサービスが確立できればいいですね。
最近のお客様は、価値観もそれぞれ異なり、口も目も肥えています。
加えて、商品知識もかなり保有しています。
また、必要な情報も瞬時に仕入れることができます。
と言うことは、今、この店の常連客として楽しく利用しながらも、常に、他店との比較もできると言うことです。
これといった長所もなく、それなりのインパクトが無ければ、いとも簡単に鞍替えされる時代になったと言うことです。
「魅力的な個性」を発信し、それに共感して頂くことが必要です。
そして、「スタッフとお客様の良好な人間関係」作りがとても大切です。
互いに、「あの人とは知り合いで仲が良い」という信頼関係が有れば、鬼に金棒です。
一つの行為で二つの利益を同時に得る事、あるいは、あまり労せずして二つの成果が得られる事を「一挙両得」とか「一石二鳥」と言います。
スタッフとお客様が良好な人間関係を築き、信頼関係に有れば、スタッフも大変助かるし、お客様自身も喜びます。
では、具体的にどうすればいいの?ということですが、スタッフはお客様が喜んで下さるサービスを提供することです。
例えば、これまで触れてきた、好感の持たれる「身だしなみ」・「態度」・「表情」、さらに「聞き上手」、「商品知識の習得やスキルアップ」、「お客様の事をよく理解する」、「お客様を名前で呼ぶ」、「お客様の好みや癖・趣味等を覚えておく」、「お客様に役立つ情報提供をする」等です。
そして、これはあまり触れられることは有りませんが、「お客様は素敵なマナーを発揮する」ことです。
いくら、スタッフがリピーター獲得の努力をしても、お客様が「客だから何をしてもかまわない」と言う態度ではよろしく有りません。
「客だから横柄な態度をとる」ではなく、「挨拶をキチンとする」、「笑顔でありがとうの言葉を発する」、「支払いも気持ち良くする」などが大切です。
まさに「サービスとマナーの関係」で、これがキチンと釣り合っていたら理想的です。
何が言いたいかと言えば、リピーター獲得には、消費者の立場になった時には、素敵なマナーを発揮すると言うことです。
そうすることにより、お客様がよりよく見えてきます。
ぜひ実行して下さいね。