基礎から指南!接客・接遇マナー4≪「マニュアル型対応」と「臨機応変型対応」の華麗なる融合≫
ある目的を持ってこられたお客様に、好感を持って頂き、「安心」して頂くためには第一印象、すなわち「見た目」はとても大切です。
「人は見た目ではない、心だ」と言う理屈も勿論正しいと思います。
そして、「自分は、第一印象は悪いが、半年、一年と長い時間じっくり付き合っていただければ、自分の良さを理解して頂ける」と思われている人も多いと思います。
これはこれで、素晴らしい事だと思います。
しかし、接客・接遇の仕事においては、訪れた人と、ゆっくり時間をかけての付き合いは無理で、限られた時間内に、いかに好感を抱いて頂けるかが大きなポイントになります。
こうなると、見た目は最重要課題で、中でも「身嗜み」のウエイトは高くなります。
そして、そのポイントは、既にお話しした「清潔感」「機能性」「周囲との調和」等ですが、これらが整っていると、「安心感」「優しさ」「信頼感」が漂います。
極論になりますが、例え、優しくない人でも、相手にとっては、優しく見えると言うことになるわけです。
繰り返しますが、身嗜みとは、「相手」が決めるからです。
これに対し、「お洒落」とは、相手の視線ではなく、あくまで、自分の好みや考えで決まります。
つまり、自分の好きな柄か否か?自分の好きな色か否か?流行はどうか?ブランドはどうか?値段は?等などの要素で、自分サイドで決まります。
それでは、お洒落とは、個性を尊重し、自分が主体的に決めるものだから、どんな格好をしてもよいのか?と言えば、疑問符が付きます。
特に公共の場では、やはり、お洒落にもマナーが必要です。
また、夏場は薄着になりがちですが、肌の露出には気配りが大切だと感じます。
神社・仏閣・教会などでは注意が必要です。
加えて、高級レストランや結婚披露宴などでは、それなりの雰囲気を醸し出す必要もあり、注意が必要です。
要は、お洒落にもTPOに応じたマナーが要求されると言うことですね。
さらに、お洒落は、すればするほど目立ちます。
お洒落に相応しい、立ち居振る舞いや、言葉遣いにも注意して下さい。
今の時代は、民主主義がすっかり浸透し、それに、物質的な豊かさが加わり、個性とか自由が尊重され、「何でもあり」のようですが、やはり「けじめ」は大切です。
その上で、プライベートシーンではお洒落を楽しみ、ビジネスシーンや冠婚葬祭や特定のシーンでは、凛とした身だしなみで行動するという、メリハリを大切にしたいものです。
纏めとして、「身嗜み」と「お洒落」に関するキーワードを整理してみましたので参考にして下さい。
●身嗜み
清潔感、周囲との調和、機能性、控えめ、品格、社会性、相手目線、
ビジネスシーン、冠婚葬祭、特定のシーン、努力。
●お洒落
色、デザイン、流行、ブランド、値段、個性、自由、自分目線、TPO、
プライベートシーン、センス。