基礎から指南!接客・接遇マナー3≪お客様の満足度を大きく左右する人的サービス≫
接客・接遇の仕事は、ある目的を持ってこられたお客様と直接触れ合う仕事です。だから、お客様に好感を持たれることが非常に大切になります。
そのためには、お客様に対する真摯な気持ちや態度が必要です。
中でも、今回のテーマである「身嗜み(みだしなみ)」は、お客様への第一印象を決定づける大きな要因になります。
しかし、最近は、個性や自由がクローズアップされたり、超クールビズが推奨されたり、カジュアルなスタイルが流行したりで、「身嗜み」と「お洒落」を履き違えたり、正しく理解されてない傾向が多々見受けられます。
そこで、今回は、「身嗜み」と「お洒落」の違いを明確にしつつ、そのポイントに触れて参ります。
先ず、「身だしなみ」ですが、身だしなみとは「身嗜み」と書き、相手に好感を持ってもらうため、あるいは相手に不快感を与えないために、衣服や髪形、さらには態度や表情を整えることです。
ちなみに、連載中の《マナーうんちく話》で何度もお話ししましたが、「思いやりの心」とは、相手に好感を与える側面と、不快感を与えない側面が有ります。
つまり、身嗜みとは、常に相手に対する思いやりの心が大切だと言うことです。
いい方を変えれば、身嗜みは、自分の好き嫌いや、似合う・似合わないは別として、常に相手が「どう思うか」が大切になります。
従って、衣服に対する感性や資質より社会性が要求されます。
また、身嗜みが悪いからと言ってその人の人間性が悪いことにはつながりません。しかし、「人は見た目が大切」です。
特にビジネスや冠婚葬祭、さらには特定のシーンにおいては「見た目」というものは非常に重要です。
これらの場面では、相手本位になると言うことです。
ここが大きな意味を持ちます。
そして、「身嗜み」のポイントは、職種や状況により多少異なりますが、「清潔感」「機能性」「周囲との調和」等が挙げられます。
相手に清潔感を与える服装である事、仕事がしやすい服装で有る事、そして、その仕事との調和がとれている事等です。
仕事や冠婚葬祭や特定の場面における服装、具体的にはユニフォームやスーツや礼服などは、「身嗜み」と言う事を意識するわけで、自分に似合う、似合わないより、自分の置かれている立場、その場の状況等に応じて選択する必要が有ると言うことです。
「身嗜み」の語源は、「身を慎む」ことですが、まさにその通りですね。
次回に続きます。