マナーうんちく話488≪春植えざれば 秋実らず!≫

平松幹夫

平松幹夫

テーマ:日常生活におけるマナー

2月は一年で最も寒い月ですから、衣服を更に着ると言う意味で「衣更着(きさらぎ)」と表現しますが、さすがに、この時期になりますとファッションもかなり春めいてきます。

そういえば、今年も、岡山の一番街にチューリップがお見えし、倉敷では雛祭りが始まりましたね。
そして、山や里の風情も霞がかかって、春の気配が漂っているようです。

ちなみに、霞は「霧」と同じようなもので、春には「霞(かすみ)」、秋には「霧」と呼び、霞は「たなびく」、霧は「たちのぼる」と表現します。
さらに、霞は、夜になると「朧(おぼろ)」と呼ばれます。

遠くの景色がぼんやりと見える様を、季節や朝と夜で呼び方を変えたり、地名や着物に例えたりする先人の感性には、甚だ感心させられますが、中国からやって来た大気汚染のせいで、遠景がぼんやりと見える様は洒落にも成りません。

ところで、霞がたなびくようになれば、そろそろ種まきの時期ですが、「春植えざれば 秋実らず」という諺をご存知でしょうか?

秋の豊作を希望するのなら、春に種を撒く必要が有ると言う意味です。

同じような内容で、「蒔かぬ種は生えぬ」とか、「打たぬ鐘は鳴らぬ」という諺も有ります。
原因が無ければ、結果は生じないと言う意味です。

また、いずれの場合も、「何ら努力をしないで、良いことを期待するな!」という教えもありませ。

一方、苦労せずに良い物を得る例えとして、「棚から牡丹餅」と言う諺も有りますね。

「運も実力の内」と言いますが、実際には、運だけでハッピーになった人はあまり見かけません。

もうすぐ弥生3月で、何もかも芽吹く頃です。
「目標達成の種まき」をしっかりされる事をお勧めします。

私は学校や企業等で「職業講話」も担当しておりますが、最近の若い人達で、ミスを恐れて挑戦されるのをためらう人が多いのが気になります。

特に若い男性で、恋愛や結婚にネガティブな人が増えたような気がしてたまりません。

「末は博士か大臣か」のようにはいかないにしても、日本は今や、世界屈指の長寿国です。

男性約80歳、女性約86歳が日本の平均寿命です。
さらに、「晴れの国」岡山県には、100歳を超えられた人が1000人以上存在します。

つまり、今や人生百寿の時代です。
こんなに長い人生を一人で歩むか?愛する人に恵まれて二人で「二人三脚」で歩んでいくか?は雲泥の差が有ると思います。

勿論、一人生活の中にも幸せは存在するし、結婚する、しないは今や選択の問題で自由です。

しかし、「幸せ婚」推進派の一人として、長い人生で、生活を共にする人が存在することと、仕事に恵まれることは非常に大切だと考えます。
そして、これを実現するのがマナーです。

種まきは、タイミングがとても大切です。
結婚に限らずビジネスでも趣味でも、「こうしたい」「ああしたい」と思った時が行動を起こす時期です。

考え、悩んでいるだけでは結果は出ません。
行動に移して初めて結果が期待できるのではないでしょうか?

「果報は寝て待て」と言います。
これは、幸福は、人の力だけではどうにもならない面が有るから、焦らず、気長に時期を待て!と言う意味ですが、その前に、泥まみれになってでも種をまいておくことが必要ではないでしょうか。






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平松幹夫
専門家

平松幹夫(マナー講師)

人づくり・まちづくり・未来づくりプロジェクト ハッピーライフ創造塾

「マルチマナー講師」と「生きがいづくりのプロ」という二本柱の講演で大活躍。「心の豊かさ」を理念に、実践に即応した講演・講座・コラムを通じ、感動・感激・喜びを提供。豊かでハッピーな人生に好転させます。

平松幹夫プロは山陽新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

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