マナーうんちく話516≪袖触れ合うも多生の縁≫
忘年会にも席次のマナーが有ります。
上座は、基本的には入り口から遠い方です。
丸テーブルは、出入り口の反対側が上座になります。
座敷もしかりですが、「床の間」があれば、その向かい側が上座になりますので、注意して下さい。
但し、あくまで一般例ですので、不安でしたら係りの人に確認して下さい。
そして、忘年会には「挨拶」がつきものです。
開催に当たっての挨拶は、忘年会の幹事とその組織の長の役目ですが、「さあー、これから楽しく食べるぞ!飲むぞ!」と言う、ワクワクするような雰囲気を作る事がポイントです。
従って、愚痴っぽい話し、堅苦しい話し、小難しい話しではなく、あくまで気持ちのなごむ話をすることが大切です。
そして、冒頭の挨拶は、短いほど喜ばれ、気が利いていて好感が持たれます。
とはいっても、一年を締めくくる大切な会です。
幹事や長として、言わなければいけないことが有ります。
○先ず、出だしですが、「今年がどんな年だったか」を、参加者に思い起こして頂くような話題を取り上げる事が大切です。原発なども良いですが、仕事や参加者に関連が有るような話題がお勧めです。
○この一年間の、苦労や努力に対する「ねぎらいの言葉」を発して下さい。
例え業績が悪くても、このひと言で、参加者の気持ちが和らぎ、「来年は頑張るぞ!」と言う気持ちになれます。
○そして、一年間の反省も大切です。
ポイントは、クドクド言わないことです。
聴く方も、クドクド、ネチネチ言われたら、気まずくなります。
○来年に対する決意を簡単に述べて下さい。
○最後に、締めくくりの言葉として、「楽しく食べて飲んで、大いに親睦をはかって下さい」等の言葉を掛けて下さい。
以上のような挨拶を、聞く側が前向きに受け取り、これから楽しい一時が過ごせるように仕向けるには、有る程度のスキルがいります。
練習あるのみです。
喋る方は、一生懸命思いを込めてしゃべるわけですが、ここで大切な事は「聴き手」の態度です。
真摯な態度で、喋り手の目を見て、頷きながら、しっかり聞いて下さい。
これで、相互に心と心が通うことになります。
後は、参加者が、ご馳走を食べて美酒に寄ったら、自然に笑顔になり、場が盛り上がります。
ここで大切な事は、「今日は無礼講」だからといって、羽目をはずす方もいますが、「無礼講」とは、何をしても良い事ではありません。
守るべきルールはキチンと守ることです。
詳しくは、「マナーうんちく話65《無礼講は本当に無礼講?》」を参考にして下さい。
そして、参加者は、終わった後に幹事や上司へのお礼をお忘れなく。
また、幹事も上司も、参加者に「ご苦労さんでした」と言う「ねぎらいの言葉」は必要です。
最後のこの挨拶はとても大切です。
後ほど、改めて、ワンランクアップの上手な挨拶に触れてみます。