マナーうんちく話494≪和顔愛語≫
結婚式の仕事は大変多くのスタッフが関わります。
責任者やキャプテンなどとしてかかわる場合と、一スタッフとしてかかわる時では、気配りやエネルギーの使い方が大いに異なります。
ビジネスでもプライベートとでも、人に触れる表舞台で華やかに振舞う人より、いわゆる裏方の人の方が実質的には、それらを支えているケースが多いものです。
ビジネスでも一人前になるには、先ず裏方の仕事に精を出すことをお勧めします。人目につかず、ジミと思える仕事は、あまりやりたがりませんが、陰でコツコツと苦労の多い仕事をこなしていると、やがて人に認められ、信頼関係が築けます。
ビジネスでも、プライベートでも、家庭でも、地域でも、陰でやるべきことを、きちんとこなす人はマナー美人です。
仕事でも、ボランティアでも、男女を問わず、多くは地味なことが多いのが現実ですが、その中で、しっかりなすべきことをなし、任務を全うすることが大切であると考えます。
ここで、横着をしたり、手抜きをしたら、その人の品格は疑われることになります。
「縁の下の力持ち」と言う言葉が有ります。
最近は住宅様式がすっかり変化しましたから、「縁の下」とは、すっかり縁遠くなりましたが、「縁の下」とは、縁側の下のことです。
あまり目立つところではありませんが、家を支えている大切な場所です。
このことから、一目につかないところで、縁側を支えている柱のように、他人のために力を注ぐ人のことを「縁の下の力持ち」と言います。
外からも、他人からも見えず、決して表舞台には立たないが、その存在は計り知れないものが有ります。
そしてその心の持ち方が、人の心を満足させ、時にはトラブルの解決にもなります。
時として、「脇役」「女房役」、あるいは「内助の功」「裏方仕事」等とも言われますが、「和する心」や「謙虚」を大切にしてきた、如何にも日本人らしい言葉だと思います。
世の中には、人の目に触れないところで、世のため、人のために頑張っておられる方も多いと思います。
いくら実力が有っても、縁の下ではあまり認めてもらえませんが、本当は「力の有る人」のことを表現した言葉だと思います。
だから、縁の下の力持ちは、一番必要になる存在で、世の中はこの人達のお陰で成り立っているのではないでしょうか?
そして、真の品格とは、このような中で生まれると考えます。