マナーうんちく話265≪食文化とテーブルマナー≫

平松幹夫

平松幹夫

テーマ:人間関係を良好にするマナー

6月21日は二十四節季の一つ「夏至」です。
一年で最も、昼が長く、夜が短い日ですね。

この日が過ぎたら、いよいよ本格的な夏を迎えるわけですが、太陽を力一杯実感できる日なのですが、梅雨の最中です。加えて今年は思わぬ台風に遭遇し、太陽が陰ってしまったようです。

さて、先人は四季を様々に分類し、日常生活や農事の参考にしてきましたが、もともとは「夏至」と「冬至」の分類が最初です。

次に「春分」と「秋分」、その後「立春」「立夏」「立秋」「立冬」が考案されたそうです。

ちなみに、「冬至」には、無病息災やビタミン類等の栄養補給のため、柚子湯につかったり、カボチャを食べたりしますが、「夏至」は如何でしょうか?
「今日は夏至だから○○○を食べよう!」という食べ物がおありでしょうか?

昔は、夏至を迎える頃はちょうど田植えが終わった頃ですから、植えたばかりの稲の根が、深く根付くように、8本の足を持つ「蛸」を食していました。
今でも食べる地域が有るかもしれませんが・・・。


ところで今まで日本の「箸食の文化」に触れてきましたが、今回は世界の食文化についてのお話しです。

世界中には多様な食文化やテーブルマナーが存在しますが、最初にテーブルマナーとは何か、なぜ必要なのかについて触れてみます。

テーブルマナーとは一言で言えば、食べる行為に「心の美しさ」を加味したものだと言えます。

「生きることは食べること」といわれるように、食べたり飲んだりすることは生きていくためには不可欠なことです。
そして、単に食べるだけでなく、その食べ方を、思いやりの心、感謝の心で、楽しく、心豊かに、品の有るモノにするために、長い時間をかけて創られたものです。

但し、思いやりの心や感謝の心の表現の仕方は、その国々の歴史、文化、気候風土、国民性等によりまちまちです。
さらに、食べる時に使用する道具、調理方法、食べ物、食習慣も大いに異なります。

すなわちテーブルマナーは、その国々の食文化により異なり、決めごと等も一致しませんが、いずれも、必ず、「なぜそうするのか?」と言う合理的な理由が存在します。

従って不必要に形にこだわるより、「なぜそうする必要があるのか?」という点を、しっかり押さえて頂きたいと思います。
それぞれの理由を、すべて理解することは至難の業ですが、基本は同じです。

○食料を育んでくれた自然に感謝する。

○食べ物を提供してくれた人や、料理を作ってくれた人、器を作ってくれた人たちに感謝する。

○テーブルをコーディネートしてくれた人、サービスを提供してくれた人等など、それに関わる全ての人に感謝する。

夏至の日に蛸を食べるのは、自然に豊作を祈願するためです。
そして、祈願して、豊作になり、収穫したら、今度はそれに対して感謝します。
テーブルマナーは「感謝の気持ち」が何より大切です。

○さらに、同席の人を思いやり、楽しく心地よい一時を過ごすことです。

以上の事を理解し、実践していただいたら、仕事にも、恋愛にも、心豊かな生活にも、あらゆることに奏功し、人生が好転します。
だからテーブルマナーに心を寄せて頂きたいわけです。

次回は「世界3大食法」を予定しています。

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平松幹夫
専門家

平松幹夫(マナー講師)

人づくり・まちづくり・未来づくりプロジェクト ハッピーライフ創造塾

「マルチマナー講師」と「生きがいづくりのプロ」という二本柱の講演で大活躍。「心の豊かさ」を理念に、実践に即応した講演・講座・コラムを通じ、感動・感激・喜びを提供。豊かでハッピーな人生に好転させます。

平松幹夫プロは山陽新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

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