マナーうんちく話104≪コーヒーの出し方・飲み方≫

平松幹夫

平松幹夫

テーマ:訪問ともてなしのマナー

一人で楽しむ。大切な人と共に楽しむ。そして商談や会議の時等など。コーヒーはすっかり生活の一部になっていますね。自由に楽しむことも大事ですが、相手に心地よいひと時を過ごして頂くことも大切にしたいものです。

■コーヒーの飲み方のマナー
○美味しく・楽しく飲む
なんといっても、コーヒーを淹れてくれた人や運んでくれた人に感謝しながら、熱いうちに、美味しく頂くのがなによりのマナーです。

○コーヒーカップの持ち方
2通りあります。カップの種類や大きさにより、持ち方を変えられてみては如何でしょうか。
大きめなカップで、装飾が施されてないカップは、取っ手に親指、人差し指、中指をかける形で持ち、薬指・小指で取っ手を押さえます。一般的な持ち方です。
デミタスや装飾が施されているカップは、指を揃えて取っ手をつまむようにして持ちます。

○スプンの置き方は?
最もよく聞かれる質問です。コーヒーはスプンを使用して、かき回したら、柄を上むきに、右側にしてソーサーの向こう側に置くというのが通説ですが、手前においてもOKです。

○テーブル以外でコーヒーを飲む時は?
立食パーティーやサロン等でのコーヒーの飲み方は大切ですよ。ポイントは、ソーサーを左手で持って、右手のカップでいただきます。要はテーブル以外ではソーサーを持つということを覚えておいて下さい。飲み終わったら、ソーサーに乗せて持ち歩きます。
ちなみに、同じ皿でも、受け皿の事を「ソーサー」、直接料理を載せる皿の事を「ディッシュ」と言います。またカップにも色々な形が有りますが、特に紅茶用のカップは、口が広く浅いのが特徴です。これは光を一杯に受けて、紅茶の色を美しく見せるためです。

■コーヒーを提供する時のマナー
○お客さんに喜んでいただくためのポイントは、手間暇を惜しまないことです。ちょっとした心配りが大切です。例えば、カップを温めるとか、シュガーポットやミルクピッチャー等を使用するとか、カップにこだわるとか等などですね。笑顔も添えて下さいね。

○コーヒーの量
コーヒーカップの8分目を目安にして下さい。

○カップとスプンの位置
ソーサーの上にカップを乗せる時、取っ手部分は右側でも左側でもどちらでも構いません。ただ、一般的には、デザインはお客さんから見て、右側に取っ手を持ってきた方が美しく見えるように描かれている場合が多いようですね。私は、カップの取っては右側に、スプンハは取っ手が右で、カップの前に置くようお勧めしています。

○コーヒーとケーキを一緒に出す時
コーヒーが右、ケーキは左に置きます。ケーキはお客さんに美しく見えるように置いたらいいです。チーズケーキやイチゴのケーキなど、尖った方が左側になります。

○アイスコーヒーの出し方
暑い国でも、基本的にはコーヒーは温かい飲み物です。
「アイスコーヒー」は日本で生まれたそうです。そのせいか、コーヒーを注文する時、オーダーする方が、ホットかアイスかを告げますね。夏にホットコーヒーかアイスコーヒーか?好みはまちまちです。出来ればお客さんの好みをきいてあげるのがいいですね。
アイスコーヒーは、最初に、お客さんの前にコースターを置きます。その上にアイスコーヒーを置きます。この時、グラスの一番下の部分を持つことが大切です。シロップやミルクは右側に揃えて置きます。ストローは箸と同じように手前に置きます。

ちなみに「ストロー」は麦藁(むぎわら)のことです。昔は今のようにポリプロピレンのようなプラスチック製の物はなかったので、冷たい飲み物は、麦藁を使用していました。

コーヒーにまつわる逸話は多々ありますが、元々はイスラム教の僧侶の眠気覚ましの薬だったようです。日本には江戸時代に入りましたが、普及したのは明治になってからです。日本茶の歴史よりはかなり新しいですが、今やコーヒーは日常生活にすっかり密着しています。マナーも大切ですが、一緒に美味しいコーヒーを飲む相手がいることに感謝して下さい。一人暮らしの人にはtea-friendを作られることをお勧めします。

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平松幹夫
専門家

平松幹夫(マナー講師)

人づくり・まちづくり・未来づくりプロジェクト ハッピーライフ創造塾

「マルチマナー講師」と「生きがいづくりのプロ」という二本柱の講演で大活躍。「心の豊かさ」を理念に、実践に即応した講演・講座・コラムを通じ、感動・感激・喜びを提供。豊かでハッピーな人生に好転させます。

平松幹夫プロは山陽新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

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