マナーうんちく話 2≪箸使いのマナー≫

平松幹夫

平松幹夫

テーマ:和食テーブルマナー


箸使い!あなたは自信ありますか?

最近「和の礼儀・作法」についての講演・セミナーが多いです。
社会に巣立つ学生、自分磨き中の女性、指導的立場にある人、お孫さんがいらっしゃる年代の人等など様々な方が対象で、当然話の内容も異なりますが、いつもお尋ねすることがあります。

「箸使い」についてです。
日本人としていちばん身近なことだと思いますが、意外や意外、「箸使い」に関して自信がある人が少ないのには驚きます。

しかし、改まった席、デートの時、上司との食事の時に箸使いが気になる人は圧倒的に多いようです。

箸はもともと神様・仏様にお供えをするときに使用されたので、殊のほか美意識や礼儀・作法が尊ばれ、IT万能の今でも他人や自分の箸使いが気になります。

そこで今回は、箸に関する≪様々なお話≫と≪品の良い礼儀・作法≫をお伝えします。

①「世界3大食法」
 世界には「手食」「フォーク・ナイフ・スプン食」「箸食」の3大食法があり、そのうち箸食は30%だといわれており、日本、中国、朝鮮半島、台湾、ベトナム、タイなどです。

②箸のタブー(嫌い箸)
 箸のタブーが存在するのは日本だけですが、皆さんはいくつご存知でしょうか?
約70ありますのですべて覚えるのは無理ですが、「逆さ箸」「渡し箸」はとくに注意が必要です。
私は嫌い箸をいちいち覚えていただくより、正しい箸使いをお勧めしています。

タブーとされる理由が大切ですね。
それは1、共に食事をする人に不快感を与えない
2、縁起でもない 3、命の源になる食べ物を橋渡ししてくれる道具だから心をこめて扱う。以上です。
江戸時代に確立されましたが、それなりの理由がキチンとあり、箸は日本人の心を映す鏡だったようですね・・・

③箸の格式
 日本人は箸にも格式を付けました。順に
1、祝い箸⇒柳の白木でつくられ「祝い膳」を食するときに使用します。子供・大人・男女にかかわらず8寸の長さの「神人共食用」です。

2、割箸⇒お客様をもてなしするときには、まだ誰も使用していない割箸を使います。おもてなしの心を大切にした江戸時代の人が作りました。

3、個人箸(手元箸)⇒それぞれ限定した人が使用します。
いわゆる「マイ箸」ですね。


④品の良い箸の持ち方・扱い方
・下の箸に、薬指の先端と親指・人差し指の股部で固定します。そして上の箸を親指、人差し指、中指の3本で動かします。ポイントは下の箸を固定することです。

・箸全体の上部3分の1のところを持ちます。箸の上側2センチくらいあけて下さい。

・箸をとるときは、[箸の真ん中を右手で取り]⇒[左手で下から添え]⇒[さらに右手に持ち直す]。
この動作を1,2,3拍子でするのが、美しい箸使いのポイントです。

・箸を置くときは「箸置き」に置くのが基本です。
話をするとき、聴くときはキチンと箸をおいてください。

・お椀は本来持ちあげるものですが、その時は、最初にお椀⇒次に箸を取るのが美しい所作です。

姿勢を正して実行してください。
品が上がります。


⑤箸を正しく持つと次のような効果が期待できます。
1、姿勢が良くなります
2、料理を綺麗に食べれます
3、料理を残さなくなります
4、食材や料理を作ってくれた人に感謝の気持ちがわきます
5、ストレス教育になります
6、また子供の成長段階における箸使いは、脳と手の発達に大きく貢献し、手先が器用になったり、落ち着きが出たり、性格が明るくなったりり等で、素晴らしい効果が多く報告されているようです。

このことは当然大人にも当てはまります。

ぜひ参考にして下さい。

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平松幹夫
専門家

平松幹夫(マナー講師)

人づくり・まちづくり・未来づくりプロジェクト ハッピーライフ創造塾

「マルチマナー講師」と「生きがいづくりのプロ」という二本柱の講演で大活躍。「心の豊かさ」を理念に、実践に即応した講演・講座・コラムを通じ、感動・感激・喜びを提供。豊かでハッピーな人生に好転させます。

平松幹夫プロは山陽新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

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