自分が研究に向いているかを知る27の質問

井上博文

井上博文

テーマ:大学院に行くメリット

「自分が研究に向いているかを知る27の質問」という記事を見ました。
こちら
正直言って心が痛みます。でも記事にはたくさん良いことが書いてあり、とても読みごたえがありますので、研究者を志望する人は是非ご一読を。以下の通りです。勝手に思うところを書きます。
1.運がいいか?
まず第一にこれが来るところに、この世界がどのようなものであるかが物語られていると思います。でも運は実力です。極論を言えば、生まれ落ちたところからして、実力の内です。学者の家系に生まれた人と、本を1冊目から買わないといけなかった家系との差は、研究というカテゴリーにおいては確かにあります。親が英語を話せる家系とそうでない家系とでは、やはり研究というカテゴリーにおいては、語学への意識差はあまりに巨大です。言い出すと無数にありますが、これを努力だけで埋めるのは、不可能ではありませんが、高い壁があるのは確かです。

2.褒められるのが嬉しいからという理由で道を選ぼうとしてはいないか?
研究者あるあるです。先生に褒めて欲しい・・と思っている人は結構多く、「○○先生はこういう引用したら喜ぶよ・・・」どこ向いて研究してんねん!て言いたくなる先輩もいました。こういう人は、「△△さんは、○○先生に失礼なことを言うから対策せんとあかんよ」・・こんなことをよく言っていました。優等生にありがちですが、ほめられてもあまり研究とは関係がありません。

3.大学までの勉強と、大学院における研究との違いを理解できているか?
私はここは理解できているつもりで、必修の授業でかなり話しています。2.と共通するところは多いと思います。

4.良いメンター(師匠)を見つけられるか?
これは、良い師匠の定義によります。人格はさておき、指導もともかく、ポストを用意してくれる師匠は、良い師匠です。人格にすぐれ、人生についても、いろいろ教えてくれ、面倒見は良いが、ポストはくれない。それはそれで良い師匠でしょう。でも最近多いですが、アカハラ、パワハラ教授に出会ってしまうと、人生に多大な影響があります。これも運が大きいです。
私は師匠に恵まれました(と思っています)。

5.人一倍強い好奇心があるか?
これも大事な質問です。この好奇心を満たすために、命をかけられるかというくらいの強さが必要なのだと、最近ウクライナへの侵略事件を見るとよく思います。これにはいろいろなものを犠牲にしないといけません。私は好奇心が強いと思ってきましたが、まだ甘いと感じているところです。

6.自分の頭を使ってものを考えているか?
これは当たり前のはずでしたが、インターネット中心の世の中にあって、自分で考えることができなくなりつつあると言っていいでしょう。これからAIの時代になって、いろいろな仕事が失われていくと想定されていますが、研究者の仕事が圧迫されるのかどうかは、この自分で考える能力にかかっていると思います。

7.コミュニケーションの大切さを理解しているか? 人と関わることの重要性を認識し、実践できるか?
研究者になるためにコミュニケーションスキルは必須です。職を得るためにも必要ですし、研究者間のコミュニケーションも重要です。私は・・・・こう見えて人見知りなもんで・・・

8.競争に勝つマインド(心構え)があるか?
何をもって競争とするかは、とても難しい問題です。いわゆる理系は競争の世界ですが、文系の世界の競争は何かと言われるとちょっと困ってしまいます。ポスト争いも競争なのかもしれません。

9.頑張ってしまわないか?
これも頑張る内容と、時期が大切です。頑張ることは、必要な時に、必要な分だけ頑張ればいいのですが、なかなかそのタイミングと自分の力量をしった上で適切に頑張るのは非常に難しい問題です。

10.研究に没入し、解決すべき問題に集中し続けることができるか?
これができれば誰も苦労はしません。例えば今「助教」という職がありますが、当然、様々な業務があり、自分の仕事(研究)が全くできないという話もよく聞きます。昔は助手と言いましたが、ある先生の逸話で、「忙しくて自分の研究ができない」と教授に言うと、「研究なんてのは暇だったら誰でもできる。忙しいなかでするから意味がある」と返されたそうです。そう言われると返す言葉もありません。できない方が悪いと思わざるを得ないかもしれません。

11.職業選択に迷いはないか?
これに迷うと研究者は無理です。一方で、本当にこれでいいのか?という問いかけは常に頭をよぎります。何せ運良く見本が家族にいれば、どのようなプロセスを辿れば研究者になれるのかは、ある程度想像がつきますが、運が悪いと、そういった情報も全くありませんし、空気がわかりません。そりゃ誰だって迷います。でも、迷うのはよくありません。

12.正念場で頑張れるだけの体力、気力、忍耐力、意志の強さはあるか?
これらを兼ね備えることは簡単ではありませんが、ないと話にならないかもしれません。

13.素直さがあるか?
何をもって素直とするか、なんて言ってる時点でダメかもしれません。

14.野心はあるか?
これはよくわからないのですが、教授になりたいという野心もあるでしょうし、自分が発見をしてパラダイムシフトを起こしてやるという野心かもしれませんし、いろいろ言えます。

15.緻密な論理的思考能力があるか?
これはなければ論外と言いたいのですが、緻密と言われるとどきっとします。どこまでも緻密でなければならないのはわかります。

16.楽天的か?
これは重要です。どこまでも待てるかどうかも含めて、楽天的でなければならないと思います。ちょっとした他人の発言に逐一衝撃を受ける人は難しいと思います。なるようになるさ・・と考えられることは能力です。

17.孤独に耐えて、自分の価値を信じ切れるか?
これもなかなか難しい問題です。他人からの評価というのはどうしても気になります。自己ブランディング能力がないと、なかなかやっていけないかもしれません。また、私も学者は孤独だと師匠からよく聞かされてきましたが、孤独に耐えられる能力が必要ということだと思います。

18.人間力があるか?
「私はあります」と言い切れる人に出会ってみたいですが・・・これは他者評価なように思います。

19.一生スキルアップが必要と心得ているか?
これは当たり前のことですが、もしかすると、そうは思っていない人もいるのかもしれません。ある部分ではこれは基本中の基本で、最も大切なことかもしれません。

20. 百人百様の中に潜む共通項:単純さ、純粋さがあるか?
意外に大事なことだと思います。年齢を重ねると、失われるかもしれません。

21.結果が出るまで努力を続けられるか?
これは努力が大事か、結果が大事か、両方大事かが難しいですが、このバランスはとても重要です。

22.形にするところまで持って行けるか?
私も今書籍を作っていますが、難産です。全体像が描けているようで描けておらず、途中で、どんどん変えたくなってきます。やっぱり形にするには能力と根気、忍耐、いろいろ必要です。

23 .人の言うことが気にならないか?
私はあまり(ほぼ)なりません。嘘をついて誹謗中傷されるのは、私個人だけの問題ではなくなるので、裁判をして、しっかり勝ちました。

24 .なりたいか やりたいか?
これは当然ですし、研究者にかぎっていません。でも確かに時々「なりたいのか?」と問いたくなる人はいますね。

25 .研究の世界の厳しさを理解しているか?
記事には「寺田寅彦が『科学者とあたま』で、「科学もやはり頭の悪い命知らずの死骸の山の上に築かれた殿堂であり、血の川のほとりに咲いた花園である。」と述べていますが、まさにそういう場所です。さて、こんな世界に飛び込んでみたいと思いましたか?」
嫌なこったと言いたいところですが、これに気付くのは、底なし沼に入ってからがほとんどです。最初からリアルに想像できていて、果敢に突っ込んでいける人は、やはり研究者に向いている人でしょう。

26.配偶者の理解が得られるか?
当然人によります。

27 .研究したいことがあるか?
これはあって当たり前ということではなく、研究の意味がわかっているかどうか、という問いかけだと思います。とりあえず面白いことを追求することも悪いわけではないのですが、自分のやろうとすることが、例えば恐竜の研究をしたいとして、どの恐竜のどのカテゴリーの何を明らかにして、もし成功すれば、例えば教科書がどう変わるのか?くらいまでのイメージがあれば、研究したいことがあると言えるでしょう。


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井上博文(塾講師)

株式会社コムニタス

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