緊急事態宣言が京都に出された場合の対応(続)

井上博文

井上博文

テーマ:各種情報

昨日7日に正式に緊急事態宣言が発令されました。経済対策も同時に言及されたそうですが、何の効力があるのか、よくわかりません。現時点では、この先がどうなるかを予測できる人は誰もいませんから、その日、その日を妥当な行動をとっていくことが適切です。不安に負けてしまったり、簡単にあきらめてしまったり、不安の先の絶望や怒りは不適切です。自重しながら、成り行きをよく見て、適応していくことが求められます。
今は政治の無能さを言っても何も変わりません。よく言われることですが、こういった緊急事態のあと、「元に戻る」ことはありません。以前、私は事故で骨折をして、手術をして今もプレートが入っているのですが、これを元に戻すことはできません。今は何ともありませんが、私の場合プレートは一生外せないそうです。だからリハビリ(これが人生最大級につらかった)の時も、元に戻すのではなく、今ある能力を活かして、復活できるものは復活させて、無理なものは、新しい生活手段を獲得して、それに適応することだと、自分の身体で学びました。
今の国難もそれに似ています。大きな出来事があり、大きな傷を負ってしまったとしても、悪くなっている箇所はある程度わかります。パニックになってしまうと、初動で誤った判断をしてしまい、余計に傷口が広がります。ただ、最初はどこが悪いかをたくさん検査をして、無事の部分とそうでない部分を査定して、対応策を考えていきます。それにはある程度時間がかかります。私も当面の間安静にせざるを得ず、その間、できることをリストアップして、指示を出したり、自分でできる作業は、少しずつ進めていました。

昨日も、OBの人と話していたのですが、今無力感の連鎖に襲われていると言います。まずコロナという(おそらく)自然の脅威に対する無力感から始まって、仕事に対する無力感に連鎖し、家族に対する無力感に連鎖したと言います。今こういった人は多いと思います。震災の時と様相は似ていると思います。

今はこういった無力感や絶望感から脱することは重要です。まずは、自然に対して、実は私たちは無力であるという現実を受け止めるところからがスタートです。その上で元には戻らないこと、新しい生活を獲得することを理解して、そのための打ち手を打っていくことが続きます。そのため、何かしら新しいものを導入することが打ち手としては有効です。大切なのは元に戻ろうとしないことです。

私が務める大学はいずれも少なくとも前期はテレワークになることが決まりました。詳細な制度設計はこれからでしょうが、それでいいのではないかと思います。こういった時は、①科学的見地から最も大きな決断をする(前期の対面講義中止など)②それに伴う新しい技術等の導入(ネット講義等の設備投資)③急ぎでの精度設計④暫定的な問題と処理の想定⑤問題対処手順の設定を順次作っていきます。火急の時は、問題から来る「多少」の犠牲は一端おいて、目的の遂行を優先します。全てを完璧にこなすのは無理だと割り切ることも大切です。もちろん、自分が「多少の犠牲」になることもあり得ます。その際の自己防御をしておくことも忘れてはなりません。

京都コムニタスは、いつも言っていますが、毎年新しいこと、ものを導入しています。今年のような事態は、私も生まれて初めてですので、予想、想定の範囲を大きく超えています。こういった時の指針はある程度決めていて、むしろ、新しいものをたくさん導入することとしています。前回も言いましたが、今当塾では遠隔での対応できるようにしています。むしろ、こんな時だからこそ、塾の内外で生徒がしっかり学べる場を作る工夫が必要です。入試だけ、日程通りに行われるということも否定できません。何があっても対応できる態勢を作っておくことが、私たちの仕事でもあります。



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井上博文
専門家

井上博文(塾講師)

株式会社コムニタス

塾長以下、スタッフが、全ての生徒の状態を正確に把握している。生徒をよく観察し、成長度合、どのような不安や悩みを抱えているか、をしっかりと観察し、スタッフ間で情報共有をしている。

井上博文プロは京都新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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