不安を根拠にした行動の抑制方法

井上博文

井上博文

テーマ:REBT 論理療法

京都コムニタスの必修の授業ではREBTを取り入れています。REBTは今のような社会情勢の時にはより有効性が高いと思います。新型コロナウイルスを「正しく恐れよ」という人はたくさんいますが、これはわかりにくいですが、健康でネガティブと通ずるところはあります。不安や怒りなどの不健康でネガティブな感情は、良くない連鎖を生みます。典型が今トイレットペーパーが店頭からなくなっているそうですが、誰かが値段をつり上げようと隠してしまっているのでなければ、私たち一人ひとりの不安が生み出した現象と言えます。多くの人は、トイレットペーパーがなくなるというのはデマだということを知っていると思います。しかし、デマを信じる人がいること、そういった人の行動によって、巡り巡って自分にトイレットペーパーが届かなくなることを不安に思い始める。で、結局買いに行く。こんな人が多いのではないかと思います。以下、今広がっている不安に対する、ラショナル思考を考えて、文章を作ってみます。

【マスクや消毒用のアルコールは品薄でも仕方がないのかもしれません。これは皆が不要なものを不安で買い占めるというよりは、使用するためのものであるので、少しずつ買える時に分け合って買うのが妥当でしょう】
【あった方が安心材料にはなるし、多少かもしれませんが、感染のリスクは下がるようにも思うので、あるにこしたことはないけれど、使用しないと確実に感染するというものでもない。手洗い石鹸はたいていのところにはあるし、消毒用アルコールは、例えば京都コムニタスの横のアバンティにも入り口に自由に使えるものが設置されているし、同様のところは多い。それは利用させてもらえれば、それだけでもリスクは下がる可能性があります】
【トイレットペーパーとマスク等の品薄状態は、似て非なるものであることがわかります。トイレットペーパーは、ある程度使用量の計算ができるはずだし、事実として、物がなくなったわけではないので、遠からず落ち着くでしょう】
【この国の国民の最大の不安材料は総理大臣一味であることがあまりにも残念ですが、彼らの実績を勘案するならば、彼らが事実を言うことを期待する方が間違っています。また彼らが国民の命を大切に思っていると期待する方が大いに間違っています。もちろん政治家の全てが彼らのように嘘ばかりつくわけではありません(多分)。彼らが史上まれに見る特殊かつ異常な人々であるだけのことで、これは国民にとって大きな不幸ではありますが、だからといって彼らが政権にしがみついたとて、それほど私たちがコロナに感染する確率が高まるかというと、必ずしもそうではありません】
【政治家の無能とウイルスの感染はそれほど大きな相関はないと考えられます。他国でも完全に封鎖できているわけではありませんし、大統領選挙があって、かなりナーバスなはずのアメリカでも感染が広がっています。つまるところ、誰が政治家でも、あるいは有能な政治家(本当にいるかどうかは知りませんが)が政権を担っていても、それほど状況は変わらなかったと見るのが妥当です】
【残念ながら、現時点でコロナの収束は見えません。政権の言うことはもちろんあてになりません。だって、そもそも1から2週間が山場と言いましたが、そこで山を越えるとは言いませんでしたし、よりひどくなることも十分に含意されていました。学校を閉鎖したのも科学ではなく、賭けに出ただけののことです。だから負けることもあります。何の根拠もない博打で勝つのは至難だとは思います】
【したがって負ける確率の方が高いので、その心の準備はしておくべきです】
と、書き出すとキリがないですが、冷静にラショナルを探しながら文章を作ると、当たり前のことばかりです。こんな時こそ当たり前のことを当たり前にすると、自然とラショナルに近くなるのだろうと思います。


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井上博文
専門家

井上博文(塾講師)

株式会社コムニタス

塾長以下、スタッフが、全ての生徒の状態を正確に把握している。生徒をよく観察し、成長度合、どのような不安や悩みを抱えているか、をしっかりと観察し、スタッフ間で情報共有をしている。

井上博文プロは京都新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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