次年度の公認心理師試験対策講座について
発表は明日です。ここで正式な解答が出ると思いますが、当塾も解説チームの解答と照合して、また解説に関して出版をする予定です。
問65
26歳の男性A。Aの両親がひきこもり地域支援センターに相談のため来所した。Aは3年前に大学を卒業したが、就職活動を途中で中断し就職はしていない。1年前まではたまにアルバイトに出かけていたが、それ以降は全く外出していない。インターネットを介して知人と交流しているが、長時間の使用はない。独語や空笑は観察されず、会話や行動にも不自然さはないという。Aは医療機関への受信を拒絶している。両親への対応として、最も適切なものを1つ選べ。
①家族教室への参加を進める。
②インターネットの解約を助言する。
③地域包括支援センターを紹介する。
④精神保健福祉法に基づく移送制度の利用を助言する。
⑤精神障害者相談支援事業所の利用について情報を提供する。
(注:「精神保健福祉法」とは、「精神保健及び精神障碍者福祉に関する法律」である。)
キーワードは、ひきこもりとひきこもり地域支援センター、独語、空笑はない、会話、行動に不自然さはない、医療機関受診を拒否
両親への対応が問われていますが②は論外でしょう。しかし、あとは正確の知識がないと解けません。解答チームは①を支持します。
問66
4歳の女児A。Aは2週間前に豪雨による水害で被災し、避難所で寝泊まりをするようになった。避難所では母親のそばを片時も離れなかった。10日前に自宅に戻ったが、自宅でもAは母親について回り、以前していた指しゃぶりを再びするようになった。夜静まると戸外の音に敏感になり、「雨、たくさん降ったね。川からゴーって音したね」と同じ話を繰り返した。被災から2週間たつがAは保育園にもまだ行けないため、母親は保育園を巡回している公認心理師に、対応の仕方を尋ねてきた。公認心理師の助言として、適切なものを1つ選べ。
①通園させるように強く促す。
②母子が少しずつ離れる練習をする。
③指しゃぶりをやめさせるようにする。
④災害時の様子を話し始めたら、話題を変える。
⑤災害に関するニュースなどの映像を見せないようにする。
これは支援法の問題ですが、①③は外しやすいと思います。あとは心理学的な根拠があるものを選びたいところです。ポイントはAが被災して、心に傷を受けていることです。「川からゴーって音がした」が次のポイントで、思い出しているわけです。怖いのかもしれません。そこを考慮すると②は余計にいけないように思います。④が間違いという根拠は見えにくいですが、話は聞いてあげた方がいいかもしれません。⑤はフラッシュバックを避けるためには必要と考えられます。⑤が妥当でしょう。
問67
5歳の男児A。落ち着きがないことから、両親が児童相談所に来所した。Aは乳幼児期から母親と視線を合わせ、後追いもあり、始歩1歳0か月、始語1歳3ヶ月で、乳幼児健康診査で問題を指摘されたことがなかった。ただし、よく迷子になり、気が散りやすく、かんしゃくを起こすことが多く、何かあると母親はAをすぐ叱りつけてしまう。幼稚園でも、勝手に部屋から出ていったり、きちんと並んで待てなかったりするなど集団行動ができない。この事例に対して児童相談所の公認心理師がまず行うべき対応として、最も適切なものを1つ選べ。
①一時保護をする。
②薬の服用を勧める。
③しつけの方法を指導する。
④療育手帳の申請を勧める。
⑤発達検査を含むアセスメントを行う。
これも公認心理師が主語になっている問題です。①③はないかなと思います。ポイントの一つは、「乳幼児健康診査で問題が指摘されなかった」ことです。とすると④はないかなと思います。②も薬を服用すべき問題は読み取れません。「迷子の薬」など知りません。となると⑤が妥当と見ます。
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