第2回公認心理師試験振り返り⑫

井上博文

井上博文

テーマ:公認心理師になるには

問46「就労継続支援B型」について、正しいものを1つ選べ。
①50歳未満であれば対象となる。
②一般就労のために必要な訓練が行われる。
③障害基礎年金を受給している者は対象とならない。
④障害者のうち、雇用契約に基づく就労が可能な者が対象となる。

私はたまたまB型には知識があったのですぐにわかりました。②が正答です。
こちらが厚労省から出ている「障害者の就労支援」です。


問47アレキシサイミア傾向の高い心身症患者の特徴について、正しいものを1つ選べ。
①身体症状より気分の変化を訴える。
②ストレスを自覚しにくいことが多い。
③身体症状を言葉で表現することが難しい。
④空想や象徴的な内容の夢を語ることが多い。

アレキシサイミアは昔は失感情症などと言われていました。これも知識がないと答えられない問題です。例えば不安や恐怖で心臓がバクバク言うなどといった症状が出ますが、感情とそのバクバクが一致しないような状態です。本人がそれを認識しにくいのです。ストレスを感じると防御的に感情に出るのが通常ですが、この状態になると、身体だけがストレスを感じて、頭がそれを自覚できず、無防備になってしまういことがあるのです。②が正答です。


問48心理面接における沈黙について、誤っているものを1つ選べ。
①沈黙の受け取り方は文化によって多様である。
②沈黙はクライエント自身の内的探索を阻害する。
③沈黙はクライエントの不快さを増大させることがある。
④沈黙によってクライエントに共感を伝えることもできる。

これは日本語力で解けそうな気がします。沈黙は沈黙だけで成り立つわけではありませんので、文脈を想定していることがポイントです。①は否定しようがありません。③④は文脈次第ですので同質です。②が正答です。


問49心理的支援を要する物へ多職種チームで対応する際に、公認心理師が留意すべき点として、不適切なものを1つ選べ。
①要支援者もチームの一員とみなす。
②要支援者の主治医の指示を確認する。
③多重関係に留意しながら関連分野の関係者と連絡を取り合う。
④チームに情報を共有するときには、心理学の専門用語を多く用いる。

「公認心理師が」と出ると公認心理師法を想定します。第4章義務のところに連携があります。
①は否定しようがありません。②は必ず1問は出る問題で、かの有名な「医師の指示」の問題で、これは適切です。③も否定しようがありません。④が正答です。もちろん法律に専門用語を多用しろとは書いていません。

問50公認心理師について、正しいものを2つ選べ。
①公認心理師の登録を一旦取り消されると、再度登録を受けることはできない。
②公認心理師は、心理に関する支援を要する者から相談の求めがあった場合にはこれを拒んではならない。
③公認心理師は、その業務を行ったときは、遅滞なくその業務に関する事項を診療録に記載しなければならない。
④公認心理師は、心理に関する支援を要する者に当該支援に係る主治の医師があるときは、その指示を受けなければならない。
⑤公認心理師は、公認心理師法に規定する公認心理師が業として行う行為に関する知識及び技能の向上に努めなければならない。

同じく公認心理師法が絡んだものです。2問完解だとすると、簡単ではありません。このような問題で皆が言うのは、「1つはわかった」です。実際1つは簡単に選べるのですが、もう1つが難しいケースが多いです。公認心理師法の問題は外したくないですね。①は不適切です。再登録はできます。②拒むことができるとかできないとかは、記載がありません。不適切でしょう。③これは義務のところを見るのかもしれませんが、「記録」という項目はありません。④は結局出ましたが、これは前問と同様連携のところに出る必須問題です。これは正答です。⑤も義務ですが、これは「資質向上の責務」というものがありますので正答です。④⑤が正答です。比較的サービス問題と言えます。




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井上博文
専門家

井上博文(塾講師)

株式会社コムニタス

塾長以下、スタッフが、全ての生徒の状態を正確に把握している。生徒をよく観察し、成長度合、どのような不安や悩みを抱えているか、をしっかりと観察し、スタッフ間で情報共有をしている。

井上博文プロは京都新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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