公認心理師試験難問集 感情の諸理論

井上博文

井上博文

テーマ:公認心理師試験難問集

北海道試験問51
感情の諸理論に関する説明について、適切なものを2つ選べ。
公認心理師過去問詳解 2018年12月16日試験完全解説版によれば、正答率は9.7%ですから、これは難問です。正答は①と④です。私は④だけしか合わせられませんでした。詳しい解説はこの本に譲ります。選択肢は以下の通り。

① 戸田正直は、感情は迅速な環境適応のために進化してきたと唱えた。
② S. Tomkins は、血流変化によって感情の主観的体験が説明されると唱えた。
③B . L. Fredrickson は、負の感情が注意、思考、活動等のレパートリーの拡大や資源の構築に役立つと唱えた。
④ R. B. Zajonc は、感情反応は認知的評価に先行し、感情と認知はそれぞれに独立した処理過程であると唱えた。
⑤ S. Schachter とJ. Singer は、環境の変化と身体活動の変化によって感情の主観的体験が説明されると唱えた。

繰り返しになりますが、難問です。正確な知識がなければ手も足もでない問題です。私は感情の発生の原因は認知にあると習いましたので、それを否定する④の Zajoncは知っていましたが、それ以外はあやふやでした。ブループリントには⑨ 感情及び人格 約 2% とありますが、それにとどまらず、感情という言葉はたくさん出てくるので、何らかの形で問われることは確実だと思います。感情心理学はしっかり勉強する必要があります。


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