これから大学はどうなる・・

井上博文

井上博文

テーマ:大学院に行くメリット

東京医科大学の問題がまた出ました。
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今度は女子の点数を恣意的に下げていたそうです。さすがに性差別は初めて聞きました。

ネットでは「時代錯誤過ぎる」「信じられない」など、驚きと怒りの声が広がっているが、都内の医学部専門予備校の関係者は、「この手のことは昔からある。裏口入学の件で火が付いたのだと思うが、なんで今さら?という感じ」だと話す。
少なくとも、10年以上前からやっていることは確かです。東京医大に限らず、3、40年以上前からこうした点数操作を行っていると、大学関係者から聞いたことがあります。

だそうです。どこの予備校が言っているのかは知りませんが、「こうした点数操作」とは性差別のことなのか、裏口だけのことを指すのかはよくわかりませんが、裏口はともかく、性差別による減点は別の問題ですし、信じがたいものがあります。私が知る限り、医学部学士編入では、私立でも「目隠し」という言葉を使って、集団討論でも、名前を名乗ることを許さない学校もあります。逆を返せば、それだけ不正があり得ることを指すわけですが、それでも不正を疑われる余地を示さない姿勢こそ大切だと思います。同じ医学部で、不正が常態化しているのはとても残念なことです。

「医師会の先生方は皆『男の医師が欲しい』と言います。女性の医師は、一番働いてほしい時期に出産や結婚で現場を去ってしまう。勤務医は今、24時間から36時間勤務という激務で、食事も粗末なものです。そういう状況で戦える人がいないと困る、という思いからです。偏見かもしれませんが、こういう状況では、女性より男性のほうが頑張ってくれるだろうという見方があります」

これはそれこそ働き方の問題であって、性別の問題とはかけ離れています。救急の現場と程遠い男性の医師の数は圧倒的に多いでしょうし、私が救急で運ばれた時の当直医は女性でした。そこに男女の違いがあるようには思えませんでした。少なくとも大学が男女差別をするなど、あってはならないことです。

性差別の問題にとどまらないのは、この大学は点数がどうとでも操作できる大学だということが、より大きな問題です。総理大臣も同じですが、嘘をつくことが常態化して、それを周囲が止めることができなくなると、コンプライアンスがおかしくなり、公文書の改竄と同様、やっていい事と、やってはいけない事の区別がつかなくなり、無数のやってはいけないことをやってしまい、嘘を通り越して、開き直り、居直りと強弁と恫喝と脅し、果ては暴力の支配になってしまっているのです。これが必要悪であろうはずもありません。純粋な悪です。必要悪と言うならば(その大学が言っているかどうかは知りませんが)、最初からそう明記するでしょうし、その方針を公にするでしょう。隠しているということは悪意があったということです。政治はもうどうしようもありませんが、大学がこのような状態になってもらっては困ります。大学は知性を学生に提供するはずです。大学は理性と知性の砦であって欲しいのですが。日本の大学がこんな大学ばかりになっているのだとすれば、これからどうなるんだろう・・とかなり不安になります。



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株式会社コムニタス

塾長以下、スタッフが、全ての生徒の状態を正確に把握している。生徒をよく観察し、成長度合、どのような不安や悩みを抱えているか、をしっかりと観察し、スタッフ間で情報共有をしている。

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