第2回公認心理師試験振り返り⑨
日本臨床心理士会および各都道府県臨床心理士会が公認心理師協会等に名称変更という情報がニュースレターで出たようです。私はこの件について、とやかく言える立場にはありませんが、確かに違和感はあります。臨床心理士と公認心理師は、資格としては別資格です。模擬試験や教材を作ってみて、強く思ったのは、臨床心理士の方がより専門性が強く、公認心理師がより幅が広く、というイメージです。まだ、一人も生まれていない段階から、公認心理師が臨床心理士を糾合しようとするかのような動きは、反発を生んでしまうでしょう。なぜ、そんなに急ぐ必要があるのか、と考えるとどうしても疑問が出てきてしまいます。
臨床心理士を国家資格にせず、新しい国家資格ができた時から、ふたつの資格のあり方が問題になっていくのは誰でも予測のつくことでしたが、まだ公認心理師が何もしていない段階で、このような動きになるのは、余計なトラブルを生むことにならないかと危惧します。それでなくとも、今大学は世間の厳しい目にさらされています。日大は、アメフトの問題があっという間に大学の体質の問題にすり替わりました。メディアの叩き方は、相変わらず異常です。アメフトはアメフトで解決してもらうとして、大学の体質だけを言うならば、愛媛県の新設獣医学部の方が大変な問題を起こしています。公認心理師は国家資格であり、基本的には大学という組織で受験資格を得る資格です。大学絡みの利権や権力闘争や忖度の匂いを最初から出し過ぎるのはいかがなものかと思います。
そんなことより、臨床心理士の名称を冠する方々は、20年以上にわたる臨床心理士の活躍と実績に思いを馳せ、リスペクトし、その功績に傷がつかないように配慮と工夫を凝らしていくことを考えていただきたいと切に願います。それがこれから生まれる公認心理師に力を与えていくのだと信じています。
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