学生のうちにやっておけばよかったことは何ですか?
「財務省は忖度をした」という構図がどんどん出来上がりつつあるようですが、そもそも「忖度」をしたと言っている人は、かなり無理があります。忖度なんて法律に明記されているわけでもなく、基準もなく、やっている本人も、しているのかどうかさえ曖昧なものです。「空気を読む」類ですから、明確な基準はありません。何で、忖度するのかの構造の方が問題になるはずです。2014年にできた内閣人事局が大きな役割を果たしていることは疑いないでしょう。私が子どものころは、大臣はお飾りで、本当にえらい人は、事務次官だと、親も先生も言っていました。実質的な権力者と表向きの権力者が別に存在するような理解でした。しかし、内閣人事局によって、官邸が事務次官の人事も握ることになります。先だって、文科省、前事務次官の活動について、文科省が介入するという事件がありました。あれも忖度の類です。人事を官邸、特に今のような内閣が握ると、どこを向いて仕事をするのかを間違えてしまう人が出るのです。これは一般の会社にもあります。大学は完全な忖度村です。どこにでもあることではあります。また、ある程度は、空気を読むことも必要だろうと思います。大学において、非常勤講師という社会的弱者は、いつも権力に怯えて生きています。だから、成果をあげようとする際に、向く方向を間違うと、研究不正などが起こってしまうのです。でもだからと言って、安定を与えられてしまうと、危機感がなくなると考えている、安定した専任教員は多いようです。だから、非常勤講師は忖度の達人です。しかし、忖度とは、日々の生活のことを指しており、誰かに対して、何かに対してという具体的な対象にはあまり向きません。というのも、あまり具体的な対象に忖度すると、そういうことが好きな先生以外は、引いてしまい、かえって距離をあけられてしまうということも忖度する必要があるのです。
一方、官僚の忖度が問題だとすると、内閣人事局がそれを生み出しているということです。官僚の忖度を官邸に向くように、今の内閣は仕向けいているわけです。お友達人事が大好きな総理大臣だと当然のことかもしれません。しかし、これは、忖度という言葉を隠れ蓑にしたパワハラとも言えます。パワハラは、レスリングで話題になっていますが、パワーを持っている人が、持っていない人に対するパワーを背景にした嫌がらせです。財務省は、人がなくなっていますから、もはや忖度という言葉は適用されず、パワハラで、調査がなされるべき事柄になっています。人の命が失われ、公文書の改竄という犯罪が行われて尚、「忖度」という言葉で薄めようとする人が少なくないことに強い違和感を持ちます。STAP細胞問題の時に、メディアはどれほど騒いだか、メディアは覚えているでしょう。あれも、データ改竄がそもそもの原因ですが、偉大な研究者の命が失われてしまいました。メディアは同じ過ちをしないで欲しいと願います。
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