京都学園大学工学部設置構想に思う
「人づくり革命担当大臣」なる役職が急に出てきましたが、最初の仕事はこちらのようです。獣医学部新設の問題といい、この国の大学を今の総理大臣や政府はどうしたいのかが全く見えません。「こんなことをして誰のためになるんだ？」ということを説明もなく、信用と信頼を失った今の政府（一応刷新された）がやると、さらなる不信感を招くだけだと思うのですが。誰のためになるのかが見えないことを、強引にやる人は、当然のことながら、不信をもたれます。記事によると、
政府は23日、安倍晋三首相が表明した「人づくり革命」の基本方針の概要をまとめた。
大学改革と幼児教育や大学にかかる教育費の「無償化」を両輪で進めるのが柱だ。
大学経営陣に企業の社外取締役にあたる民間人の起用を義務付けるほか、
大学卒業後の「出世払い」制度を検討する。
まず疑問に思うのが、なぜ、教育費の無償化を進めるのに、大学経営陣に企業の社外取締役にあたる民間人の起用を「義務」付けねばならないのかが、さっぱりわかりません。民間人を経営陣に入れると、大学がうまくいくというエビデンスがこの国にどれくらいあるのでしょうか？ほとんど聞いたことがありません。日本電産が、京都学園大学をどのようにしていくのかが見えたときに少し光明がさしてくるかもしれませんが、当分先の話です。天下り先にしたいのか、総理大臣のお友達を、学校経営するお友達のところで客員教授するのを散々非難されたから、新技を開発したのかと思わず目を疑いました。大学は、政治のおもちゃではありません。政治家や官僚の腰掛けでもありません。安直に｢義務｣を乱発するのは是非やめていただきたいものです。獣医学部新設問題も、時間がたてば、認可がおりて、今行われている工事が無駄にならなければ、満足するのでしょうから、せめて、余計なことはしないという方針だけでもたてていただければありがたいと思っています。
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