面倒見のいい大学と大学生の学力
今回は、「大学院を目指す人」を対象としますので、かなり枠が大きい話です。やや漠然としているかもしれません。しかし、いつも言われることですが、「何のために大学院に行くのかがわからない」。こう思っている人はまだまだたくさんおられると思います。今回は大学院に行くことそのもののメリットというよりは、大学院に行くことをすでに意識しておられる方に向けたものです。
タイトルには勉強方法と書いたものの、実は我々が考える勉強方法と、予備校を探している方々が考える勉強方法が少し異なるケースが多いと思います。しかし、大学院は大学の延長ではありません。全く別組織です。まずこの点を踏まえておきましょう。だから大学院に入るとわかることではあるのですが、全く学部とは違った光景が目に入ります。そのため、大学受験の予備校が宣伝する勉強方法における「効率」と、大学院受験における「効率」とはかなり異なると思います。また、勉強方法も違えば、身につけておくべきスキルも大きく異なります。やっかいなのは「労を少なく」して、「ピンポイント」で入試にだけ合格すればいいということを「効率がよい」と考えている場合です。多くの人は、それはどこか間違っているということはわかっているはずなのですが、どこがどう間違っているかはなかなか指摘されません。端的に言えば、まずこの考えを持っているならば早々に捨てましょう。これは大学院に限らないことかもしれませんが、あらゆる局面で失敗を呼び込む薬です。大学1年生に入る入試であれば、大学入学後に取り返すことも、自分で新たな道を開拓していくことも、全く違う道に進むことも、様々なことが可能性として目の前に広がることは事実ですから、その意味での効率もあり得るかもしれません。しかし、大学院入試や編入は、在学期間が基本的に2年しかない上、専門が確立されていることが前提です。ですから、効率があるとすれば、入学後の2年間の生活で、いかによい成果があげられるのかということが念頭になければなりません。入るためだけに、最低限度の勉強しかしていないと入ってからが悲劇なのです。何をしたらいいのか全くわからないまま、1年が過ぎ、気がついたら修論に追われて、はい修了・・・といった人たちを私自身が院生の時から数多く見てきました。やはり、そういう人はその先の進路もうまくいったとは思えません。その意味で、勉強方法は入学後2年間を意識したものでなくてはならないということです。それから成果をいつも意識した勉強でなければなりません。勉強を始める時期は、早い方がいいのは間違いありませんが、いつからでも構いません。ただ、意識づけは最低でも1年前くらいには作っておきたいところです。私たちは塾や予備校を名乗る以上、そうでない意識の人であっても合格に導くことが仕事ではありますが、本来は、常に入ってからどうするのかということについてのイメージ作りがスタートラインです。その意味で、まず大学の教員が当たり前と思っている能力を身につけなければなりません。具体的には一つ優先順位の高いものを例としてあげれば、それは論文収集能力です。情報収集能力と言ってもよいでしょう。できるならば海外の文献も集めることができて、しかもそれを消化することができることも必要です。そのあたりの能力に関してはどこまでできても終わりなどないので、できればできるほどよいのです。逆にできなければできないほどまずいのです。もちろん、こんな能力を身につけるために、「効率」などありません。最低限の労力で情報を入手しようとする人間を大学教員は決して認めません。大学教員は間違いなく専門分野の情報屋であって、時には素人目線では「何でこんなもの持ってるんだ?」と思えるものを持っていたり、収集していたりすることはよくあることだと思います。また一方で、身の安全が保証されない国に命がけで入り、情報収集をする人もいます。そのような先生方からの目からみて、「このような情報ならおもしろい」と思ってもらえることが重要なのです。要するに、自分しか持っていない情報を手に入れる努力をしましょう。何かを得ようとするのに労を惜しんでしまう思考こそ、まず払拭すべきものなのです。我々のような業者も、その点を徹底して考えた上で指導をしていく必要があると思います。
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