怒り任せの愚かな行動
REBTはラショナル思考によるラショナルリビングを獲得することを
目的としますが、悩みも苦しみのなくなったような世界を
目指すことは意識していません。
その意味でこの記事はラショナルを体現していると思います。
重要ワードを引用させていただきます。
大変参考になります。
まず「生存戦略」。
これはエリスの「生き抜く」という理念に一致します。
「いつも現在を見てきた。今起こっている事実にフォーカスして、未来をイメージする」。
「今、ここ」は多くのセラピーで重視されると思いますが、仏教にも通じます。
だから
「過去はキッパリ忘れた。どっちみち覚えられやしないんだ。今日と明日。現在と未来。
それだけを見ていれば迷う心配はない」
すばらしいフレーズだと思います。
不安に負けると、先ばかりを見てしまいます。
当塾にも、複数の大学に合格した人が、まだ入学する学校が決まっていないのに、
「●●大学に行ったらついていけないかもしれない」
と言う人がいました。今大事なのは
「今、●●をしておいて、□□大学に入ったら△△できるようにしておこう」
のはずです。
「そこを自覚しなきゃならない。問題はひとつづつ処理していくよ。
常にシングルタスクで解決するんだ」
自覚と受容とシングルタスクの解決。
これもラショナルリビングには欠かせないものです。
「思考のテンプレート化」
REBTはセルフヘルプシートというものを使いますが、思考が構造化されていると、
安定させやすくなります。
ラショナルリビングにせよ、仏教にせよ、深く思考をして、現実を見て、
それを受容し、現実的思考を持ち、それによって、その時にフィットする
妥当な感情を持ち、このシャバ世界を、今、ここをほどほど中庸で生きることを
旨とします。「不安だから」と根拠をたてても、かえってうまくいかず、
余分な不幸を受けてしまいます。一瞬の快楽を得ても、すぐに凋落します。
有名大手予備校や屋号が消えようとしているダイエーなどを見れば
明らかです。安定は他人が与えてくれるものではなく、自分で自分を安定させる
戦略的思考によって獲得するものと考えられます。
この著者は自らを「スペックが低い」と称しますが、かりにそうであるとしても
それでもって人生が決まるのではないということを明確に示してくれています。
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