日本の大学の来し方行く末
学校図書館法が改正され、学校司書が法的に裏付けられたそうです。
こちらの記事を参照。
高校までの教育で図書館が充実することは良いことです。
司書や博物館学芸員というのは、かつて立派な研究者でした。
どうもこの国は、教師(教授)にせよ、司書にせよ、学芸員にせよ
雑用係も兼務させて負担を過重にしてしまう傾向にあるようですが、
いずれにしても司書の地位が確立することは良いことです。
大学図書館も、かつて私が副手をしていたころ、素晴らしい司書の方がおられました。
私たちの分野は当然、マニアックですので、私も相手の方が知らない前提で
話すのですが(今思えば失礼な話です)、その司書の方は、私など到底及ばない
本の知識がありました。例えば、1800年代のイギリスの出版事情によって、
同じ内容でも、版が異なることによって、別の本になった・・などなど。
それを大学が入手するにあたって、どんな手続きをとったのか、云々。
その方が定年で退職される時は、本当に残念でした。
こういった本職人のような人が近年減少しているそうです。
本来、学校、とりわけ大学には、様々な分野の職人がいるものです。
電子化することによるメリットはたくさんあるのですが、その意味の「合理化」によって
職人が整理対象になるというのは、あまりにも大学や図書館にとって不合理であるはずです。
是非、大学も本職人を作っていって欲しいと願っています。
博物館学芸員になりたいという人は結構いるのですが、司書になりたいという話は
私個人が聞いてきたことはあまりありません。
大学図書館は単に本がたくさんあるというだけのものではありません。
本来、独立機関ですので、図書館として、様々な活動をしています。
今は、町の図書館はほとんど自習スペースがなく、勉強したい人にとって、
あまり使い勝手の良い場所ではありません。でも、大学図書館は勉強スペースも
十分にあり、一日中いても構いません。
私もかつて、修士に入ったころは、朝から図書館が閉まるまで、一歩も外にでずに
籠りっきりになることもよくありました。ほとんど探検隊のような気分で、
こんなんここに置いて大丈夫か?と思えるような貴重書や、自分の先生の
若い頃の論文などを見つけては、席に積んで、片っ端から読んでいたことを覚えています。
大学は宝の山とよく言われるのですが、そのお宝の多くは図書館にあります。
こんなわかりやすい宝の山もなかななかありませんので、是非、時間を作って、
じっくりと探検してみてください。
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