面倒見のいい大学と大学生の学力
大学教員が人気取りをしないといけなくなったようです。
この記事を参照。
この大学はオンラインの大学だそうですが、
こういった類の成果で給料が決まる制度はやめた方が良いと思います。
過度な成果主義が、この国のトップクラスの研究者を追い詰めた末
失ってしまったことに対する反省を、まずこの国のお偉方はすべきでしょう。
私たち塾業界にもWEB授業というものが存在し、
面倒なことをしない=便利
という構図を押し通しすぎると、「不便が嫌だから」という論理が構築され、
その論理が基準となって新しいものが生まれてしまいます。
ちょうど、イラショナルビリーフから生まれた不健康でネガティブな感情を
起点として、さらにおかしなものが生まれてしまうという悪循環に陥ってしまうのと
同じ構造をしていると考えられます。
大学教育は、それまでの教育とは異なり、「国立」というものが幅をきかせています。
国立が何かを始めると、私立も追従するという、漠然とした了解があります。
おそらく国立大学は、こんな人気取りを是としないと思いますが、
大学教員の評価は多角的になされるべきものであって、その教員の公開されうる
あらゆる情報を査定する能力のある人々が評価すべき事柄です。
当然その尺度は単一でもなければ、単純なものではなく、わかりやすいものであっては
ならないと思います。よって極めて困難な作業のはずですし、そうでなければなりません。
そうなると査定する人にも、多大な責任と能力がなければなりません。
ましてや、給料査定と関係させられる能力のある人というのが、この日本にどのくらいいるのでしょうか。
どうしても給料面に反映させたいとするならば、大学にもそういった意味でゼネラルマネージャーが
必要になってくるでしょう。ただ、アメリカのプロ野球のゼネラルマネージャーが、必ずしも
プロ野球選手でないのと同様、大学のゼネラルマネージャーも、研究者が良いとは限りません。
研究者は基本的に研究だけしたい人が多いと思います。そういった人に、金銭の工面や
学生の人気取りなど、本来不向きなことをさせると大きな負担を生みます。
この国の研究者の最大の難所は、研究者になったら研究ができなくなることです。
(研究者にならなくてもできませんが)
有能な研究者であるから、大学の専任教員になったはずなのに、なった瞬間から
会議に忙殺され、事務仕事に忙殺され、生徒指導に忙殺され、その他雑務に忙殺され・・・・
こんな現状をこの国のお偉方は知らないはずはありません。
お役人様や政治家様は、研究者に研究ができる環境を作ることに腐心すべきであって、
余計な負担を増やすことを考えるべきではないのです。
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