考え(思い)詰める方法

井上博文

井上博文

テーマ:REBT 論理療法

よく考え詰める、思い詰めるのは悪いことのような
響きで言われますが、やり方を正しくすると
「考え抜く」くらいの言い方に変わります。
間違ったやり方で考え詰めると、自分を追い込む方向に
自分で導いてしまいます。そのため心身の不調に導く行動
(例えば食事をしない)をとったり、実際に不調に陥ることも
あり得ます。病は気からという言い方も当たらずも遠からずですが、
少し異なっていて、思考から不調がやって来るということです。
正しい方法で考え抜くやり方は、当然一様ではありませんが、
コツとしては、まず現実をよく知ること、他人のせいにしないこと、
ついでに自分のせいにもしないこと、最後は「まぁいいか」と
言うことです。現実に目を向けられないケースが最も追い込まれやすい
というのは個人的な印象ですが、ファンタジーが必ずしも悪いと言っている
わけではなく、現実に即して考えると、完璧なもの、絶対的なものなど
そもそも存在していないことがわかります。だから100点取れない自分を
責めるという行為は、全く現実離れしているということになります。
怠けている自分を責めることは、必ずしも間違ってはいませんが、
そういう時は、「今、ここ」が大事で、その瞬間をよく分析して
誰がどう見てもサボっている、怠けていると言い得れば、その時、
その瞬間だけ、自分を叱責すればよいということになります。
例えば高校時代、学校をよくサボっていた(私も)から、だから
怠け癖が自分にはあって、そういう自分が許せないというのも現実に
即していないということになります。今の自分がどうであるかが、
重要なのであって、過去のことは、あまり重要ではないのです。
ここに他人が介在する余地は全くないのですが、ややこしいことに
他人のせいにするクセがついてしまっている人は、サボる自分を
作ったのも他人のせいになってしまいます。こういった人はよく
トラブルを起こします。そして起こすだけで回避することができないため、
また解決することもできないため、トラブルが拡大する傾向が強くあります。
こういう人も不思議なことに自分が傷つき、自分が思い詰め、調子が
悪くなりやすい傾向にあります。
バランスが良いのは、今、ここの現実をよく見て、理解し、その上で
必要な分だけ自分を責めて、不要な責めはしない。不要なダメージを
受けないように心がけるだけで、例えば、
「これくらいで死にはしないし、まぁいいか」
と言える確率が上がります。この積み重ねが重要なのです。



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井上博文(塾講師)

株式会社コムニタス

塾長以下、スタッフが、全ての生徒の状態を正確に把握している。生徒をよく観察し、成長度合、どのような不安や悩みを抱えているか、をしっかりと観察し、スタッフ間で情報共有をしている。

井上博文プロは京都新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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