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やる気スイッチはこうして引き出せ! ~構い過ぎが相手のやる気や能力を奪ってしまう~

実は心理カウンセリングにもこの原理が応用されてるんですが
人に構うというのは手助けをする(手を貸す)という事。

つまり勉強しなさいだのあれこれ口出ししたり人に構おうとするのは
一見相手の事を思って言ってるつもりでも
実は最終的にはどうせ助けてくれるだろう、代わりに何とかしてくれるだろうと
相手の心の中で人が助けてくれるという心理が働き、自分がやらなければと一生懸命取り組まなくなってしまうのです。

もちろん必ずしもそうなるわけではないですし、本人も自覚してそう思ってるわけではないですが
これは心理的な働きとして心理カウンセリングにも応用されています。

心理カウンセリングでは基本的にカウンセラーから何か積極的に働きかける事はなく
サポート的に働きかける事はあっても、クライエントの話をそうかそうかとひたすら聴きながら
クライエント自身がそうか、自分がやらなきゃ、自分が動かなきゃと気づく事によって自主的に行動に結び付き
そうして変容をもたらす自己改革型の心理療法なのです。

ですからそこでああしなさいこうしなさいとカウンセラーから構い始めると
クライエントは無意識の中で自分に甘えてしまって
自分が何かしなくてもカウンセラーが助けてくれる、構ってくれる人が居る限りまた誰かが助けてくれるだろうという心理が働き
結局自分は何もせず、人に助けてもらおうとするだけの今までと何も変わらない状態がただ続くだけになってしまいます。

これは無意識に働く心理作用ですから、本当にクライエントが甘えてるわけでもなければ
単なるクライエントの怠慢であり、努力不足だと言ってるのでもありません。

これで心理カウンセラーが下手にクライエントに働きかけない
ただ聞いてるだけのように見える理由がおわかり頂けましたでしょうか。
実は裏でいろいろ技法を用いたり試行錯誤してるんですよ。

このように人に構うというのは、自分の問題なのに問題を人任せにしてしまい
本人が自ら積極的に取り組まなくなるようにわざわざ仕向けてるようなものなんですね。
本人の自分がやらなきゃという気力(考えて行動する動機やキッカケ)を奪ってるようなものです。

とはいえ全くの放任主義で良いのかと言われればそうではなく
やはり適度に上手に構ってあげる事は必要ですし
構って構ってせずに温かく見守る心と言いますか、本人のやる気や力を信じてあげる事が一番のサポートになるのではないでしょうか。

最終的にやらなくて困るのは本人です。
でもその事に気づかせてあげるのもまた優しさです。

そして努力は必ず認めてあげる事。
何かをしてあげるような行為ではなく、よく頑張ったねという気持ちです。
きっと心の絆も深まると思いますよ。

構い過ぎずにバランス良く接して、上手く本人のやる気を引き出してあげてくださいね。

この記事を書いたプロ

宮本章太郎

心理カウンセリングのプロ

宮本章太郎(京都カウンセリングラウンジ)

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