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コラム

「場面緘黙(かんもく)症」の原因と仕組みについて ~周りはどう捉えて向き合えばいいか~

2015年6月5日

テーマ:自閉症の心理学・広汎性発達障害

コラムカテゴリ:メンタル・カウンセリング

私は宇宙の仕組みについてなど
およそ心理学とは関係なさそうな話をよくしますが
このように私は何でも思い付きで言ってると思ってませんか?
ただ思い付いた事を口にしてるだけだと。

いいえ違います。

何でもパッと繋がるから思い付きで言ってるように聞こえますが
私の中ではちゃんと説明が出来るから言ってるんですね。

もし思い付きで言ってるならなぜかと聞かれても説明出来ませんが
私は自分で言ってる事はちゃんと説明が出来ます。
むしろ自分で説明出来ないような事は言いませんし
わからない事はわからないと言います。

この話も何を言ってるのか
コラムのタイトルとは全然関係ないように思われるかもしれませんが
実はちゃんと繋がっており、きちっと説明が出来るのです。

そうです。
実は場面緘黙症も、この事が要因の一つになってるんですね。

場面緘黙(かんもく)症とは、普段は普通に喋れるのに
ある場面やある状況では全く話せなくなる
なぜか言葉が出て来なくなる症状です。

私も小学生の時「石」と言われましたし
何も恨んでなければ相手の名誉のためにも細かい話はしませんが
自分でも原因はわからず全く言葉が出て来ませんでした。

ただ、頭の中では一生懸命喋ってましたし
なぜ喋れないのかもきちっと説明する事も出来てたのですが
なぜか声が出ない。

当時頭の中では何を考えてたのか、今でこそ言いますが
きっと何を言ってもわからないだろうな
きちっと説明出来るんだけど無駄だろうなと
それで口を閉ざしてたのもあります。
(閉ざしてたというより出て来なかったのですが)

それとは別に
自分が考えてる事をどう説明すれば伝わるだろうか(わかってもらえるだろうか)と
いろいろ考えてたけど伝え方がわからなかった
説明の仕方がわからなかったというのもあります。

どちらかと言うと後者の方が大きな要因ですね。

ではここで話を最初に戻しますが
私は宇宙の構造に気づいてある程度まで解明し
私の中では宇宙の仕組みがどうなってるのか説明出来るのですが
どこから何をどう説明すればいいのか、自分でもわからないわけですね。
私の説明で皆さんにわかってもらえる自信もありません。

上手くまとめられない、伝え方、説明の仕方がわからないのです。

もちろん私なりの説明の仕方でいいならいくらでも説明致しますが
じゃあ説明してみればと説明したところで
皆さんは宇宙がどうなってるのかなんてわかりますか?
私の話なんて信じますか?
きっとあれこれ批判したりするだけで、まずまともに取り合わないのではないでしょうか?

つまりこれが緘黙症の喋れなくなる要因だという事。

人を信用してない、心を開いてない
どうせわかってくれないだろうというのもありますが
それより何より、自分でも自分の頭の中にある考えを上手く説明出来ないのです。
伝え方がわからないのです。
どう言えばいいのか、それで声が出なくなるわけ。

人によって程度や症状の表れ方も違うと思いますが
これは心理的な問題というより、脳の処理能力の問題ですから(主な原因であり、発達障害の類)
いくら治療を目的として心理的にアプローチしたところで
それで声が出るようになるわけではないでしょう。

発達障害と言っても小児期に見られる発達障害ですから(小児期発達障害)
特に何もしなくても、成長するとともに次第に話せるようになって来るのが通常です。
ただし後遺症やその名残として、吃音(吃り)や不安障害の症状として表れる場合も考えられます。

では緘黙症に対して有効な手立ては何も無いのかといえばそうではなく
緘黙症の人が言葉が出て来なくても
心理的に安心出来るようなアプローチや心遣い(気配り)は必要ですし効果的です。

でなければ成長してもなかなか話せないままになってしまいますし
それで何とか喋れるようにと脅すような接し方をしていれば
増々口を閉ざしてしまうでしょうね。

直接脳に(つまり心理面に)影響を与える認知療法を用いる事によって
緘黙症の症状や心の負担も軽減出来ると私は考えます。

もしこのような症状でお悩みの方や
身近に思い当たる人がいらっしゃれば
ぜひお気軽にご相談くださいませ。

時間はかかるかもしれませんが
私も喋れるようになりましたし
それこそ焦らず焦らさず、じっくり一緒に歩んでいきましょう。


京都カウンセリングラウンジ
宮本 章太郎



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この記事を書いたプロ

宮本章太郎

心理カウンセリングのプロ

宮本章太郎(京都カウンセリングラウンジ)

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