やる気を待つのをやめたら、毎日の発信が続くようになった話

小橋広市

小橋広市

テーマ:マインドセットの書き換え

続けられない人は、意志が弱いのではありません。

職場やプライベートで、「続けたいのに続かない」という声をよく聞きます。運動、片づけ、日記、発信。始めては止まり、また責める。その繰り返しに疲れている方が、本当に多いのです。
うさぎとかめ
かく言う私自身、数年前まで決めた発信がまったく続きませんでした。書こうと机に向かっても、ネタがない、気分が乗らないと言い訳をして閉じる。「やる気が出た日にやろう」と待っているうちに、一日が二日、二日が一週間。気づけばひと月、指一本動かせていない。そんな状態でした。

転機は、パートナーから聞いた「1000日修行」という、拍子抜けするほど地味な方法。やることはひとつだけ。1000日続けると決めて、書いた記事のどこかに「1/1000」と番号を振る。二日目なら「2/1000」。ただ数を書き足していく。それだけです。

大事なのは、この方法がやる気をまったく必要としないこと。私はやる気の代わりに、番号という記録装置に頼ることにしました。上手く書けなくていい。短くていい。誰にどう思われてもいい。とにかく番号を一つ増やす。ハードルをここまで下げると、不思議と手が動きます。

正直に言えば、最初の100日は惰性でした。

毎日「もう今日で終わりにしよう」と思っていました。いつやめてもいい、という開き直りを抱えたまま、「まあ、後一歩だけ」と番号を足す。かっこいい継続とは程遠い日々です。けれど、やめる自由を握っていたからこそ、止まらずにいられました。その惰性が、100を超えたあたりで色を変えました。

積み上げた番号が目に見えて残っている。ここでやめるのは、あまりにもったいない。そう感じた瞬間から、書くことが少しずつ楽しくなっていったのです。この経験から、私は相談に来られた方に、必ず同じことをお伝えするようになりました。

やる気が湧くのを待たないでください、と。やる気は感情ですから、天気のように上がったり下がったりします。その日の気分に土台を預けているかぎり、続かないのは当たり前です。意志が弱いのではなく、あてにする対象を間違えているだけ。

そこで私がおすすめするのが、今日の自分がどこまで来たかを一目で分かるようにする、小さな記録の仕組みです。番号でも、カレンダーの丸印でも構いません。数が積み上がると、人は「ここまで来た」という手応えで動けるようになります。感情ではなく、目に見える事実が背中を押してくれます。

もうひとつ大切なのが、「いつやめてもいい」という逃げ道を、あえて残しておくこと。追い込むほど、人は動けなくなります。やめる自由を握ったまま一歩だけ進める。この二つが揃うと、惰性は続く力へと変わっていきます。

実際にこの方法を試した方から、「気負わずに三週間続いた」「久しぶりに自分を責めずにすんだ」という声も届くようになりました。完璧をやめて番号だけを増やす。たったそれだけで、止まっていた人が動き出すのを、私は何度も見てきました。

もしあなたが今、続かない自分に疲れているなら、意志の強さを鍛える必要はありません。

まずは紙の隅にでも「1」と書いてみてください。明日それが「2」になれば、もう立派な継続です。その小さな一歩が、あなたを思いがけない場所まで運んでくれます。

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小橋広市
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小橋広市(講師)

一般社団法人Self&Lifeコンディショニング協会

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