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コラム
人間関係の偽善者のレッテル
2018年9月1日 公開 / 2020年10月25日更新
ずいぶん前に、あるセミナーで行なったワークで、私が他の人から言われると、とても嫌な言葉があるのが明確になりました。その言葉というのは「偽善者」です。
直接、偽善者と言われたことがありませんが、いつも私の潜在意識の中に「本当は偽善者かもしれない」という恐れの言葉があったのです。
私は小学校や高齢者の施設でステンドグラスの体験教室をボランティアで行なっていましたが、そんなおりにも偽善者と思われていないだろうかと、ココロのどこかで相手の顔色を伺っているようなところがありました。
この「偽善者」というわだかまりに気付いてからは、他者のために行動を起こす際のモヤモヤ感がほとんど「偽善者」にどこかで繋がっていたように感じます。しばらく経って私の中で「偽善者」の根っこにあるものが、パートナーからコーチングを受けている時に突然、腑に落ちました。
私は小学6年の時に、クラスの全員が投票する「善行賞」をもらったことがあります。私が通っていた小学校は、AクラスとBクラスの2クラスしかなく、1クラス、男子9名、女子28名で、女子の意見がほとんど通るようなクラスでした。
私は勉強ができるわけでもなく、明るくヤンチャな性格で、女の子のスカートめくりをして楽しんでいた「悪ガキ」でした。その中に私の好きな女の子がいて、この女の子は可愛くて頭が良く、いつも学級委員をしているお嬢さんタイプ。
多分、好きだったからでしょう。いたずらしてよく泣かしていました。こんなことをしている私が「善行賞」をとれたのは、実はちょっとした理由があって、そのことは後の同窓会の時に聴いた話です。実は、いじめていた女の子がクラスの女子に私への投票を働きかけてくれたそうです。
そんなことも知らず、当時の私は賞をもらってから、少しずつ性格が変貌してゆきました。自然児で何も考えずに本能だけで行動していた悪ガキから、「こうあるべきだ」とか「こうしなければいけない」という他人の目を意識してカッコつけるようになり、女の子への優しさも何か偽善的になっていったのです。
小学校の卒業式を控えた数日前、その女の子から、突然「小橋くん なんか変わった」とツタンカーメンのような無表情な顔でいわれました。
中学に入学しても、その女の子とは縁があり、同じクラスになりましたが、ほとんど口をきくことはありませんでした。 彼女に言われた言葉を心にしまって蓋をしてしまい、昔、大好きな彼女に言われた「変わった」という言葉で、私はいつの間にか偽善者のレッテルを自分自身に貼っていたのです。
長年、蓋をしていた偽善者の根っこを掘り起こすことができたので、やっとレッテルを剥がせたような気持ちになれました。
【小さな実践】
自分自身が貼ったレッテルがあったら、
何が根っこにあるのか掘り起こしてみる
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