速記者や会計人は黒子・・のはず?!?―経営計画の策定作業は口述筆記に似ている―Ⅰ
嫌いなこと苦手なことは徹底してやらなかった、ということと、好きなこと得意なことはこれまた徹底して実行した、という事実、この二つは少し解説がいるだろうと思います。以下詳述していきますが、ただ、これはそれほど単純な話ではありません。私なりに、結構考えて取り組んだものです。
必要に迫られていた
まず、嫌いなこと苦手なこと、というのは、事務的な処理に関する作業ということです。私の場合、事務所の内部体制を整えて、いろいろなルールなど決め、細かいことをきっちり確定する、ということが大きなテーマでした。つまり、事務処理能力に長けていなければできない作業、ということになるでしょう。
これは、私の事務所にとって、必要かつ緊急を要する課題とはわかっていたのですが、なにせ人を管理するのもされるのも極端にイヤ、という私の性格が災いして、なかなか手を付ける事態には至らなかったのです。とはいえ、すでに事務所の規模は少しずつ大きくなっていたので、内部体制の整備は必要に迫られていました。
得意な人材に任せよう
そこで私がとった作戦は、こういうことが得意な誰か第三者にやってもらおう、ということでした。というより、そもそも、上記の課題に限らず、何かきっちりと決まりをつけねばならない、細かいことまで緻密に作りこむ必要があるなどと言う作業は、はなっから性格的に「俺には無理!」と諦めていたので、とにかく誰か託せる人を探さなければ、と思っていたのです。
という経緯で、白羽の矢を立てたのが、税理士法人を設立するときにパートナーとして組むことになった女性税理士でした。彼女のことは、昔からしっかりした人とは知っていましたが、はたして組んでくれるかどうかは未知数だったのです。そこを何とか頼み込んで、私の事務所に招聘したのでした。そして、一緒に法人なども設立してもらい、懸案だった事務所の様々な決め事の整理もお願いしたのであります。
ここからは自分で自分を褒めたいくらいですが、私の読みはピタリと当たりました。(褒めるような話じゃないですね・・)彼女の事務処理能力は、私が想定していた以上に素晴らしく、その後、彼女の努力で、まあ見事に事務所の内部仕組みの整備は、ほぼ完成にこぎつけたのであります。
管理が苦手でして
私は、自分のビジネスを前へ前へと成長発展させていく、という点については、そこそこ自信はあったのですが、内部体制の整備がおろそかでは社員がなかなか定着しません。人の入れ替わりが激しいと、その都度ビジネスの進行にストップがかかるので、思うように成長に繋がらなかったのです。
社内体制が整備されたことで、この点が安定したのはありがたい話でした。今では割とみんな落ち着いて働いてくれているのではないか、と思っています。
とはいえ、今でも私があまりにも管理という点に無頓着なので、細かいことが結構気なる件のパートナー女性税理士には「いつもケロッとしている代表がときどき羨ましくなります。」と、思いっきり皮肉を言われたりします。まあ、そう言わずによろしくお願いしますよ。
管理するのもされるのも苦手
つづく