世間は社長に興味津々なのです!―専門性を伝えることの大切さ、メディアで初めて知った伝統職人の世界―
[第3者機関としての税理士制度]
「読み書きそろばん」ができて当たり前、とされる日本社会において成り立つのが自主申告制度といえます。
しかし、日本の労働人口の大半を占める給与所得者は、所属する企業なり役所なりの組織の方で計算してくれるために、自らはそれほど税務の知識を必要としませんでした。
問題は、これまたかなり多くの人口を占める中小零細企業の経営者たちということになります。
こちらの方は先述の自己申告制度の適用をもろに受けることになるからです。
しかも、事業を続けている限り、その制度の適用から逃れることはできません。
とはいえ、この日本に数多く存在する中小零細企業は、自己申告制度に対応するために、必要な税務会計の知識を持った専門の要員を確保しておくなどの余裕はありませんでした。
多くの中小零細企業は、社長の奥さん或いはパートの女性レベルの要員でこの分野をカバーしてきたのです。
当初は、そういった人員による帳簿の管理や税務署の応援を得ての申告などで、なんとかかんとか処理したのでしょうが、事業の規模がだんだん大きくなってくると、そういったやり方では次第に難しくなってきます。
おそらく、日本経済が発展し、活性化するにしたがってこういった状況がなんとかならないものかといったニーズが世の中に蔓延してきたのではないでしょうか。
そこを補完するためにできたのが、第3者機関としての税理士制度であろうと思います。
つまり、無理やり作ったものではなく、必要に応じて出現したものだったのです。
こういったいきさつを考えれば、この制度が決して悪いものではないことがわかります。
それどころか、中小零細企業の弱点をカバーするためには実によくできた民間ベースの良い制度であることがわかります。
にもかかわらず、私が当初受けたこの制度に対する世間のネガティブな印象はどこから来たのだろう?と、改めて考えるのです。
私には、それが当初のスタンスの取り方と、その後の世間とのかかわり方にあったのではないかと思われて仕方がないのです。
つづく
今日の川柳コーナー
近年ますます実感してきた寄る年波を嘆いて
◆なんだっけ? 3歩歩いて 立ち尽くす
あれー?!この部屋に来たの、何の用事だったっけ?
で、引っ返す(;´д`)
◆あれがほれ すべての思考が 代名詞
あれほれそれ・・・肝心の単語が出てこない(T_T)
◆物忘れ できればしたい 再起動
PCやスマホは、調子悪い時、再起動かければ直ることがあります。
人間の頭は・・・・