たぶん、べらぼうな価格だったコンピュータ―「OA化?」コンピュータ導入黎明期を振り返って改めて考える―Ⅲ
[「作業的な仕事」のすべてが無くなる世界]
簿記会計の原点である「仕訳」を、AIが日進月歩で発達しているために、「自動読み込み」によって、何のことなくこなせるようになりそうな現代社会。
そうなれば、我々が請け負い料金を頂いていた「記帳代行」という分野は消えてなくなるのではないか、という仮説が成り立ってくる。
それでは「入力作業」のような分野が無くなった先にあるものは何だろう?という課題が浮上してくる。
ここにおける考え方としては「入力作業」がなくなるというよりは、「作業的な仕事」そのものが無くなる、と広いとらえ方で考えるべきではないだろうか。
作業的な仕事がなくなり、その領域で稼ぐことができなくなる世界の実現はそう遠い未来ではなさそうである。
そこで、我々が実現しなければならない仕事の領域(ドメイン)というものは、一体どんなことが考えられるのだろうか。
この点について私は二つのキーワードで考えている。
それは「創造性」と「独自性」である。
創造性・・クリエイティブな世界と、独自性・・オリジナリティを追求した世界である。
この二つは、まだコンピュータの能力の及ばない世界だろうと思っている。
創造性を発揮した結果としての独自性。
これらは、一組のペアとして考えるべき世界観であろう。
処理作業的な業務はAIに取って代わられるわけであるから、その先のこと、その次のことを考えなければならない。
AIは、人間の本来持っている「何か作り出す能力」を引き出すための余力を作ってくれる便利な道具である、と考えるべきだろう。
常にそういった意識を持って仕事に臨んでいれば、独自性に富んだ「新しい世界」が作り出せるのではないだろうか。
これは、能力の問題というよりは、意識や姿勢の問題ではないかと思っている。
これからの経営において経営者は、常にこういった意識を持って自らのビジネスに当たるべきではないだろうか。
そうすれば、いかにAIが発達しようとも、人間としての我々が取り組むべき分野というものは、保証されているのではないかと私は考える。
にっこり笑って使いこなす!(^^)!
おしまい