突破できるのか、業界の常識というハードル―業界の常識は世間の非常識??―Ⅰ
どうやったらできるだろう?!?
[違いは「想定内」と「想定外」の対処法に現れる]
ルールや数字などで規定することができるのが管理だとすれば、ときにルールを破るというよりもルールを超えた判断をしなければならないのが経営の難しいところ。
その判断基準は未来に繋がるか否かということになります。
それから、管理と経営の違いは、「想定内」と「想定外」の対処法に現れると思います。
私の仕事のようなサービス業の場合、ビジネスの間口を広く取っていますと、ときに「想定外」の案件を依頼されることがあります。
それまで取り組んだことのないような提案書とか、企画書の作成とか、新規事業に関するシミュレーションであるとか様々です。
こういった依頼を、こちら側の資格要件にない項目であるとか、専門外であるとか言った理由で「管理できないから」と、ことごとく断っていたのでは、将来に向かって経営を向上させることはできません。
ときには、こちらの力量を超えるような案件にも、果敢に立ち向かっていかなければならないのです。
そういった未来形に繋がるかも知れない依頼に対しては、例え「想定外」の仕事であってもできるだけ受けるべきというのが私の考えです。
かなり難しいな、と感じてもどう断るかではなく、どうやったらできるだろうか、と考えるべきなのです。
この考え方はそもそも「管理」とは馴染みません。最も「管理」とは遠いところにある考え方だからです。
「想定外」の仕事というのは、それにかかる時間も予算も投入すべき労力もアバウトにしかわかりません。
つまり、事前にすべてを予測することが難しいのです。
ということは、見積もりを誤れば赤字を覚悟しなければならない局面も考えられることになります。
これは「管理」という体制に全く馴染まないといってもいいでしょう。
だからといって、新しいことへのチャレンジを避けていたのでは、我々の未来はないことになります。
私の業界に最も欠けていたマインドではないでしょうか。
つづく