薄利多売ビジネスで賃金が安い国とコスト勝負する日本―製造業は、なぜ国産回帰できないのか?―Ⅳ
[認識の甘かったことに気づく]
今回の新型コロナウイルス禍に際して、私の事務所がいろいろな手を打ってきたことは、これまでもHPの中のこのブログやお知らせコーナー等を通じて発信している通りです。
所内の衛生管理などについても、マスクの確保や除菌グッズの準備、手洗いうがいの励行といった、やるべきことはできるだけ実行してきました。
そういった一連の対策の中で、これまでとは明らかに異なる試みがテレワーク、リモートワークの実践でした。
こういった新しい業務を取り入れていくには、まず全体としての周知、次に方法論やシステム、ルールの確認、そして必要な機材を整備して実験的に実施、不具合などを修正しながら本格的に導入、といった順番になると思います。
私の事務所の場合、やると決めて方法論やルールの確認まではすぐに実行できました。
ところが機材の方は、これまでも何回かトライアルはしてきていましたので、ある程度はストックされていたのですが、職員の人数に対して全体的な数量がまだ足りていませんでした。
そこで、この業務の対策担当者数人が、休日返上で手分けして探してくれ、なんとか事なきを得ました。
そこで、必要な数はすぐに手に入ると思っていた私たちは、認識の甘かったことに気づかされました。
先述しましたように、マスクや除菌グッズなど、医療衛生関連の用品は、今回の事態を受けて、すぐに不足し始めていることが報道されていましたので、これも全員で手分けして確保しました。
しかしながら、こういった医療衛生関連といった直接的な部分以外の、いろいろな「モノ」が不足し始めることまでは読めていなかったのです。
テレワーク、リモートワーク関係で、あっという間に手に入らなくなったのはカメラやヘッドホン、マイクといった周辺資材です。
システムの導入はすぐに決めたのですが、こういった道具は、普段そんなに売れるものでもなさそうだし、あとで数を揃えればいいや、とタカをくくっていたのです。
これが買えなくなるとは・・・・
つづく