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度量や間口の広さが田舎を進化させる原動力に・・―映画「ブルックリン」に見る格差と排他主義について―Ⅲ(おしまい)

海江田博士

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テーマ:地方再生と地域活性化について考える


田舎も悪くない、と思わせなきゃあ・・

[せっかくの人材を再び都会へと追いやるのもまた田舎]

意地の悪い老婦人の心無い言動のために、再び田舎と決別することを決断した女性主人公。
似たような現象を、これまで何組も見てきた私も、これを他人事とは思えないのだ。

田舎から出ていき、それなりに努力して、都会でスキルや知識を身につけて、たまたまこういった機会(映画では肉親の死)に田舎に帰ってくる人間はいると思う。
しかし、そんな人材をがっかりさせてまた都会へと追いやるのも当の田舎なのである。

田舎の人に言いたいのは、田舎と都会の格差は確実に広がっている、ということである。
時代性を取り入れていくスピードが、都会と田舎ではまるで違うのだ。
舎では時が止まっているのではないか、と思うことさえある。

とはいえ、その変革がなかなか進まない現状のために様々な齟齬が出てきていることを、さすがに田舎の人たちも感じ始めている。
薄々は「このままではまずい!」とも思っているのではないだろうか。
このまま都会との差がどんどん開いていくのはよくないと・・・

それが嫌だと思うのなら、決して様々な人材を排除しないことである。
自分たちが許容できる範囲を超えた考え方や発想を持ち込まれても、それを一度受け入れてみることが肝要である。

にもかかわらず、あの老婦人のように、結構瞬間的にアンチな反応をしてしまうのが、また田舎の傾向でもある。
自らの狭量な根性で「そんな考え方はおかしい。」とか「そんなのはここでは合わん。」とか簡単に決めつけない方がいい。

地方の保守的な人たちに言いたいのは、こういうことになる。
それは
「あなた方の知らない世界を見聞きしてきた人間の、言ったり行動したりすることが、すぐには理解できないかも知れない。そんなときは、しばらくは黙って見ていればいいのだ。」
ということである。

そうすれば、だんだん少しずつ分かってくるだろう。
そして、そうなったならばそれを受け入れることだ。

そういった度量や間口の広さが、田舎を少しずつでも進化させる原動力になる、と、私は思っている。


おしまい

お知らせ】
海江田事務所は、少々不便な立地(かなり田舎なもので・・)です。
にもかかわらず(むしろそのために)極めて眺望の優れたリゾート施設みたいなオフィスです。
とても感じの良い(?)女性スタッフが淹れたてのコーヒーでおもてなしいたします。
これまでの税理士事務所のイメージを覆すような明るい雰囲気。
是非、一度遊びに来てください。
税務に限らず、経営全般のごご相談に応じます。
5年後の我が社が「見える化」できてすごくよかった、というノウハウもありますよ。
皆様のお役立てることを心掛けています。

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海江田博士
専門家

海江田博士(税理士)

税理士法人アリエス

税務相談はもちろんのこと、従来の税理士としての職務に留まらず経営者自身で革新できることを目指した支援を続けています。日本経済をしっかりと支えられる強い基盤を持った中小企業への第一歩のお手伝いをします。

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