よく考えられた民間ベースの優れた制度―私の少し困ったこの仕事の原点―Ⅳ
[税理士としては極めて避けたい事態]
1、自分の土俵で自分の(得意な型の)相撲を取る。
2、自分の土俵で相手に合わせた相撲を取る。
3、相手の土俵で自分の相撲を取る。
と見てきました。
さて最後に
4、相手の土俵で相手に合わせた相撲を取る。
ということになります。
これは、先ほどあげた定義に照らし合わせれば、
「税理士の専門性以外の領域を含む経営に関するあらゆる疑問や困りごとに、税務会計の専門性を超えた解決方法を示すことやその処理を行なうこと」
といった表現になります。
これは、税理士としては極めて避けたい事態にほかなりません。
こんな要求にしょっちゅう応じなければならなくなったら、身体がいくつあっても足りないよ、という話になりかねないからです。
とはいえ、さすがにお客さんから、あまりに我々の専門領域とかけ離れた要求を受けることは現実にはないだろうと思います。
それは例えば、建物の構造計算をしてくれとか、女子高生の間で次に流行る商品は何かとか、畑に撒く肥料はどんな種類が適当かとか・・といったことです。
微妙なケースとしては、
(複数店舗を経営している場合)店舗別の収支とそれぞれの売れ筋商品をデータ化して、来季の経営計画に反映させたいのだが・・とか、
これまで対象としてこなかった女性相手の新しい市場に新商品を投入したいので予測を含めた計画を立ててみたい、とか、
どう考えても税務会計とは直接関係のないような課題に対してどう取り組むか・・・・
これが「相手の土俵で相手に合わせた相撲を取る。」といったことになるのではないでしょうか。
難しい課題には悩みます。
つづく