能力とリーダーシップ―経営者の資質のあり方について考えてみる―Ⅱ
[組織内の人脈作りに関しても女性の方が積極的]
男女問わずリーダーが大変なのは、ビジョンを示し、やる気を刺激し、ケアまで行ない、努力にきちんと報いるなんてことをパラレルにこなす必要があるからです。
これは、男性リーダーにとっても簡単なことではありませんが、案外、女性には向いているのかも知れません。
更に、組織内の人脈作りに関しても女性の方が積極的らしいのです。
それは、メールやSNSで社内の人と気軽に繋がるようになった環境の変化が、その要因となっています。
現在、まだまだ男性中心のビジネス界の中、リアルな人脈づくりでは多少窮屈な思いをしている女性たちも、オンラインでは部署を横断して組織内での人脈を築けるからにほかなりません。
むしろ、男性同士の方が、組織内での部署を超えた人脈づくりを苦手としている、という現実があります。
従来の価値観の中で、男性社会は一種の硬直常態に入っているのかも知れません。
組織内でますます必要とされる横断的かつ柔軟な人脈作りにおいて、これからは女性の出番がますます増えてくるかも知れないのです。
この著書によれば、近年、世界の経営学の世界でも、こういった女性のリーダーへの可能性が広がっていることを裏付けるような理論は、様々な形で実証されてきているらしいのです。
それでは何故、未だに女性のリーダーはその数が少ないのでしょうか。
これは日本だけの傾向ではなく、世界でも女性のリーダーは、まだまだ少ないようなのです。
ただ、日本の女性登用機会の低さが他の国よりは上回っているようではありますが・・・
これはおそらく女性のそういった適性が理解されていない、というよりも、これまでの社会構造がまだ男性中心で、女性リーダーの社会進出を阻んでいる、といったことが原因なのでしょう。
女性は勉強熱心
つづく